約 5,066,472 件
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/707.html
アリス6 4スレ目 912 「あうぁー…まだなんか身体がふわふわ浮いてる感じがする…」 「仕方ないでしょ、あれだけ豪快に抜かれたらそうなるのは当たり前よ」 …俺は今、アリス宅の客間ベッドに横になっている。別に今から暗黒儀式を始めるとかそういうワケではない、単なる「貧血」だ。 しかし毎日三食栄養バランスも考えながらキッチリ食べ、軽い運動も欠かさず行っている俺がなんでこんなことになったかというと、 これにはマリアナ海溝より深いワケがあるのですよベンジャミン。 …話は数時間前にさかのぼる。 実は外界で少しばかり服飾の勉強をしていた俺は、こちらに転がり落ちてきてからその知識を生かして小さな仕立て屋らしき職で細々と生計を立てているのだが、 そのことがあるどこかのお嬢様の耳に入ったらしく服を仕立てて欲しい、という話が舞い込んできたのだ。 そこで、その館…「紅魔館」という場所に、そこに知った顔が居るのでちょくちょく出向くというアリスと共に行ったのだった。 その名の如く真紅に染められた館に着くと、用事が終わったら呼んでくれ、と告げてアリスは館の中にあるらしい図書館に行ってしまった。 そして俺は、応対に当たった若くて(←多分)美人な「メイド長」を名乗る人物と共に、館の主人が待つ部屋へと向かったのだ。 …正直な話、驚いた。導かれた部屋の扉を開けた、その目の前に座っていたのは、年端もいかぬ少女…否「幼女」と表しても差し支えないだろう。 だが、魔力とかそんなものに疎い自分でも分かる形容し難い威圧感、何より背中に覗く翼が人間ではない存在であることを伺わせた。悪魔か何かなのだろうか。 とにかく、服のデザインや配色を打ち合わせた後、そのお嬢様の採寸を行うことにした。 とはいえ、身体の構造自体は人間のそれと何ら変わりはないので、背中の翼を通すクリアランスをどうするか気を付けるくらいである。 ただ採寸中に扉の向こうから「ギリギリギリ…」という妙な音がしたのは何なのだろうか? 歯軋りにも聞こえる感じはしたのだが… そんなこんなで採寸が終わると、計ったように「メイド長」と呼ばれた人物が入ってきた。監視でもしてたのかどうか知らないが、完璧なタイミングである。I原E子? とりあえず採寸した数値を教える。館の中で衣装をこしらえる時の参考にしたいから、とのことらしい。…目付きが真剣を通り越して野獣の「それ」だったのが気になるが。 と、お嬢様が突然俺に声をかけてきた。 「そういえば…貴方、血液型は何型かしら?」 …何故血液型を? 幻想郷って今血液型占いがブーム? いや、もしかしたら相性占いに使うのかも? やべぇ俺まさか好かれてる? そしたらもしかしたら俺逆玉の輿? しかも見た目こんな幼女と? すると夜には某「おるすばん」的あんな展開やこんな展開mくぁwせdrftgyふじこlp; いやいや俺には既に愛しの先客が…あぁ…でも……でもッッ! 逆タまのコshiッッ!! …なんて様々な妄想が浮かぶのを押し留め、努めて平静に血液型を答える。 「そう、それは実に良いわね…咲夜」 お嬢様がその名前を呼ぶと同時に目の前に居たメイド長の姿が消え、次の瞬間後頭部に鋭い衝撃が走り、俺の意識はもぎ取られた… 「…ったく、あらかじめ教えてくれてもバチは当たらないと思うぜ?」 「知らないわよ。大体見た目で何と無く予想とかできなかったものなの?」 ……お嬢様は「吸血鬼」だったのだ。あれから気絶させられた俺はお嬢様にたっぷりと血を吸い取られたらしい。首筋には噛付かれた傷痕が残っている。 どうもあのお嬢様は俺の血液型の血が一番お気に召されるようだ。 そして血をたっぷり抜き取られた俺は、文字通り血の通っていない頭で遠い我が家に帰るのも危険なので、こうやってより近くのアリス宅に世話になっているのである。 「そんなの分かるかよ。外界じゃあ吸血鬼って御伽の世界の話だし、真性吸血鬼への対処法なんて誰が知ってるんだ。 俺が知ってる吸血鬼は、ハンガリーとハノーバーに居たのしかないんだぞ」 とはいえこれも本物ではなく、単にその行動を揶揄する意味でそう呼ばれていただけである。今回のお嬢様のように種族として吸血鬼というワケではない。 種族としての吸血鬼は、俺の居た世界ではもはや人の畏怖や恐怖心等から創られた「幻想」として片付けられている。 確かにそれは正しい意見なのかもしれないが、その一言だけで済まされる、というのには、何か一抹の「寂しさ」というものを感じざるを得ない。 「やっぱり居るんじゃない、吸血鬼」 「っても人間だぞこっちのは。本質としては、例えるなら種族魔法使いのお前と職業魔法使いの魔理沙ってくらいの違いがあるんだから」 ただ行動が常軌を逸していただけで、自分達と構造に変わりはない人間である。 どうも興味を持っているような口振りだったので、俺は退屈しのぎも兼ねて、その外界の吸血鬼の話をすることになった。 「…人間界のハンガリー、って所に居た吸血鬼はな、若い娘だけを夜な夜な拷問にかけて血を抜き取っては、 その血を啜ったり全身に塗りたくったりしていたらしいんだ」 「それは…また何の為に?」 「美貌の維持ってさ。なんでも若い女性の血が美しさを保つのに役に立つ、とその伯爵婦人は思ってたみたいなんだってよ。 ……アリス、『鉄の処女』って知ってるか? あんなものとか使っていたんだ」 「名前だけならどこかで聞いたことがあるわ。確か鉄で出来た人形で、抱きかかえると中に入っている者が殺される、っていうやつでしょ」 「御名答。あれとか『鋼鉄の鳥篭』っていう名前の道具とか、色々な道具を使って生きた女性の血を絞り出していたらしいぞ」 鉄の処女(アイアン・メイデン)。人の形を模した、外界でいうと中世に当たる時期に使われた拷問器具である。 これを稼働させると中に入った人をその人型の容器が抱き締める形となり、中にびっしり立った刃でその肉体を切り刻んでしまう、というものらしい。 このような恐ろしい器具を駆使して、その伯爵婦人は自らの美貌を維持するべく夜毎鮮血の饗宴に耽っていたそうだ。 時代が流れ、血の代わりに様々なケア品が開発されても、それを病的に求める人の存在は変わらない。 存在が幻想の世界のものとなってしまっても、吸血鬼の血は現代人に脈々と流れているのかな? …上海と蓬莱は耳を塞いで固い顔をしている、というより半分泣いている。この手の話題は苦手なようだ。悪い、と思いながら俺は話を続けた。 「…それから、ハノーバーの吸血鬼、って人は、人の首筋に咬みついて存分に血を吸った後、 その身体を刻んで肉を喰らい、更にそれをハムやソーセージにして他の人に売っていた、っていう話らしい」 「…なんか、両方ともスケールが小さいわね。もうちょっと高尚な用途に用いれば良いものを……人間だからかしら?」 これだけの話を聞いても「小者」とばっさり言い切るアリス。さすがに彼女も人間ではないだけあって、根本的な価値観から違うらしい。 「人間だからだろう。……アリスも人の肉を食べたりとかしないのか?」 ごつんッ 「誰がそんなもの食べるのよ!? 私をそこらにゴロついている下等な妖怪と同系列にしないで頂戴!」 『人肉食べるのは下等なのかー! そうなのかー!?』 …誰の抗議の声かは知らないがとりあえず黙殺。 「あ痛た…残念ながら俺の肉は脂がないから味気ないぞ。…いやアリスになら食べられてもいいかな、勿論性的な意味で」 「…刻んでソーセージの材料にならしてあげてもいいわよ」 「いやいや、折角ならここにもう在るソーセージから食してもらう方が俺には」 「…そうね、まずは食べ易く二つにちょん切ってしまおうかしら」 「…スマン、俺が悪かった。許してくれ…」 心理学で言うところの去勢不安の如きフロイト的悪夢が脳裏を過ぎったので、素直に謝ることにする。 人形達は部屋の隅でシーツを被ってガタガタ震えていた。相当怖かったらしい。ゴメンね。後でたくさん「チュー」してあげるから許してね。 …結局、貧血の回復が遅くなったので、今晩はこの客間に泊まることになった。 「…体調はどうかしら?」 「上々だ。まだ少し頭がボンヤリするけど、それ以外は普段と変わりはないと思う」 「そう、良かったわね…」 あれから退屈しのぎに一人しりとりをしていると、身体を洗ってきたらしいアリスが客間に入ってきた。 「しかし…」「何かしら?」「…いや、何でもない…」「??」 …直視できる状態じゃない。この時期暑いからなのか、アリスは寝るときはYシャツ一枚だけを羽織っている。俗に言う「はだワイ」だ。 つまり今ベッドの横に腰掛けている彼女は間違いなくその格好の筈だ。健全な一般男児である俺が直視して正常で居られるであろうか。 加えて今日は貧血用に貰った薬の所為か、何だか妙に気が高揚している。こんな状況であんな格好を目にしたら… 「…吸血鬼、ね…」 「まだ気にしてたのか。アレは単にそんな人間を形容する意味で使っているだけだから、純正なワケじゃないぞ?」 「いや、そうじゃないのよ」 「?」 それまであったベッドの横の圧力が消えた。アリスが動く気配がする。 次の瞬間 「ん? …うおっ!?」 突然腰の辺りに感じる強い圧迫感。なんとアリスが自分の身体の上にのしかかってきた。 今の状態は俗に言うアリスのマウントポジション。これってまさか… 「…いきなり騎○位か? 大胆だな」 「……」 無言のまま、俺の両手首を掴んでベッドに押し付けるアリス。 「わ…ちょ、待て…話せば解る、話せば」 「…ねぇ?」 トーンを落とした声が耳に入る。前髪に隠れてよく見えないが、何となく少し笑みが浮かんでいる気がする。 何か悪戯を企んでそうなその表情に、よからぬ想像が頭を駆け巡り、一気に気持ちが昂ぶってしまう。 ごくり、と生唾を飲み込む。 「な、なんだよ…」 「吸血鬼の話、したわよね…?」 「う? あ、あぁ…」 「…『アイアン・メイデン』って、使ってたのよね?」 「ハンガリーのある伯爵夫人がな。それが…どうした?」 「あのね…」 「ん…ぐっ!?」 覆い被さってくるアリス。そのまま力いっぱい抱きついてくる。 …いや、この力の入れ方は抱きつくというよりはまさに「抱き締める」と形容したほうが良いだろうか。 捕えた獲物を逃がさない罠の如く、がっちりと手脚を絡め取ってゆく。 更に全体重を乗せるようにして、俺の身体全体をベットに押し付ける。 「う…ちょっとアリス、少し苦しいかも…」 苦しいだけではない。何といっても女性の身体が完璧なまでに密着しているのだ。 彼女の体温とか、直に触れている肌の感触とか、押し当てられている胸の柔らかさだとか、そういったものがダイレクトに自分の感覚を刺激する。 加えて彼女の格好は「アレ」である。それだけでこちらは精神的に一杯々々のどこぞの氷精状態だ。 「…ハノーバー…」 「んあぁ?」 耳元で口を開くアリス。吐息が直接耳をかすめる。現在⑨モード一直線な俺は間抜けな返事しか返せない。 「ハノーバー、って吸血鬼もいたのよね?」 「それはその吸血鬼って言われた人が居た地名だ。…待ってくれ本当に俺を食べるとかそれは無しだぞ。 さっきも言ったが俺は脂が無いから淡白すぎて…」 「違うわ。そんなことしないわよ」 「じ…じゃあ一体何だっていうんだよ」 「フフッ…はむっ」 「うわっっ!」 今度は俺の首筋に口を付けるアリス。それだけでなくそのまま舌を這わせ、ゆっくりと舐め上げてくる。 「ちょ…うぁ…っ」 昼間噛まれた傷跡を舌がなぞる度、快感とも捉えられる軽い痛みが走る。 更に時々軽く歯を立てているらしく、時折首筋に何か硬いものを突き立てるような感触が感じられる。 …吸血鬼に血を吸われる時って、こんな感覚なのだろうか。 「んっ……む…はぁ…」 ようやく首筋から口を離し、俺の顔を見て笑みを浮かべるアリス。 ぺろりと唇を舐めるその姿は、吸血鬼というよりは話に聞く夢魔…サキュバスのようだ。 …なんだか、危険な嗜好に目覚めてしまいそうである。 「……新手の吸血鬼ごっこか。初耳だな」 「吸血鬼って、確か魅入った人を眷属にしてしまうのよね?」 「そんなこと言わなくても、俺は最初からすっかりお前の虜だよ、アリス」 言葉の代わりに唇を近づけてくるアリス。ただし今度は首ではなく、口に。 俺もそれに応え、腕を背中に回して強く抱き寄せた。 …どのくらいそうしていたのだろう。いつしかアリスは俺の横にいた。 俺の片腕を枕にして横たわり、もう一方の俺の手は彼女の胸に抱き締められている。 彼女の心音が、手の平を通じて直に感じられる。今手の平に力を入れれば、そのまま心臓を掴めてしまうかも知れない…そんな気がした。 「もう一つ、大事なことを忘れてたな」 不意にもう一人、外界の吸血鬼の存在を思い出した。今の自分たち外界の人間の吸血鬼のイメージを固める要因になった、重要な人物。 「ルーマニア、って場所に居たとても有名な吸血鬼なんだがな…」 彼女の目をまっすぐ見つめながら、俺は言葉を続ける。 「…何でも何回も人を杭で串刺しにしていた、って話らしいぞ」 ある一国の主。大国に囲まれた自国を守る為、多くの人間を杭で刺し殺し、人々を震え上がらせた「串刺し公」。 言葉の裏に隠された邪な意図を読んだのか、クスリ、とアリスの笑う声がした。 「成程ね…それは私には出来ない芸当よね…」 「そうだな。だから…」 先ほど彼女がしたのと同じように、身体全体で包み込むように被さる。 「…今度は、俺が吸血鬼になる」 無言のまま目を閉じる。その唇に軽く口を付ける。 「…吸血鬼ってのは、美人にしか目をつけないんだぜ?」 「フフ…そちらの吸血鬼ってみんな『女誑し』ってことなのかしら?」 …む、折角褒め言葉で使ったというのに… 「言ったな……覚悟しとけよ。 …明日の朝、さっきまでの俺のように動けなくなってても、知らないぞ…?」 …外は満月。人心を惑わす狂気の月。降り注ぐ月光の褥(しとね)の中、俺は全てを奪い尽す吸血鬼になる… (省略されました。この後の「詳しい」展開を読むには無装備で大気圏突入敢行。少佐!減速できません!!) 余談・今日の戦績…4ラウンド相打ちK.O ─────────────────────────────────────────────────────────── 4スレ目 916 …なぁ ん? …お前、寝る時はYシャツだけしか着ないんだな え、うん…そうよ …何でだ? …ほら、パジャマとか着るとこの時期少し暑いし、数少ないから洗濯するのも楽でしょう まぁ…言われてみれば確かにそうだわな… それに… …それに? ……貴方を身体全体で、直に感じたいから…… …だったらいっそのこと、何も着なければいいじゃないか え?…や、ちょ…それは… ? ……それは…その……はず…恥ずか…しぃ…… 最後の台詞は消え入りそうな声で真っ赤な顔をこちらに押し付けながら。 …俺の中の壊れた糖度計は、まだいける、もっと先を書け!と言っている… ─────────────────────────────────────────────────────────── 4スレ目 975 なぁ、このスレが終わったら俺この仕事やめて、まっとうな仕事しながらアリスと二人で暮らそうと思ってるんだ… 何せもうすぐ俺も「お父さん」になるからな。ははは… ああ、そうだ…これ、大切な親父の形見なんだ。なくしちゃいけないから持っておいてくれよ。 さて、それじゃあ皆先に行け。ここは俺がくいとめる。なぁに大丈夫。俺は死にはしないよ ただ…もし俺が戻ってこられなかったら…アリスにただ一言、『愛している』と伝えておいてくれよ… ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 143 アリスと仲良く喋ってて、やけに突っかかった発言が気にかかった。 しばらくしてそれにムッ。となって、ついこう言ってしまった。 「まったく。押し倒しちゃうよ?」 どう見てもセクハラです本当に(ry な発言ではあるが、彼女は目を閉じ、動かなくなってしまった。 内心で、やっぱり言っちゃいけない発言だったか。と反省し、あわてて取り繕おうと考えるものの、 出てくるのは汗と熱だけで、頭は混乱したままだった。 そこに彼女が眉をしかめた顔で俺を見てくる。 「えっと……押し倒すんじゃないの?」 俺は声にならない声で、は?と見返す。 「…あなたのことが前から好きだったから……あなたになら押し倒されても…むしろ押し倒して欲しいのに…」 なんだか泣きそうな声でそう独白する。 何故か俺の思考はクリアになり、 「お、俺も…前からお前のことが…」 と答えた。 彼女は嬉しそうな顔になり、俺に抱きついてくる。 「あ……っても、ここで押し倒すって…無理だしまずいよな…」 俺は何か間の抜けたことを言うが、彼女は (結界が張られました 続きを読むには好きな日本酒の銘柄を2つ挙げてください) ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 204 「んー……」 …先ほどからずっとコレだ。アリスはしきりに胸の辺りを気にしたり、服を引っ張ってみたりしている。 一体何があったんだろう? ちょっと尋ねてみることにした。 「…さっきから何唸ってんだ? アリス」 「いや、ちょっとね…」 「?」 困ったような、少し恥ずかしがってるような、そんな表情。 「…なんか、シャツがキツいのよ。…洗濯して生地が縮んだのかしら。これも結構長いし」 「あぁ…そういうことか。長く着てるなら縮んだのはありうるかも知れないな。…いや、案外太っt」 ごきゃっ 言葉を遮り、グリモワールの角が脳天にめりこむ。四隅を金属で補強してあるシロモノだ。無事で済む筈がない。 「う、ぐ、おぉぉ……頭が…俺の明晰な頭脳が…」 ぐぅの音も出ないほどの激痛。思わずうずくまる俺。こりゃ数十万単位で死んだぞ、脳細胞。 「女性に対して、デリカシーのない発言は慎んで貰えるかしら?」 「はい…肝に銘じておきます大尉殿…」 …まぁ確かに、インドア派とは言うものの意外とアリスは動き回っている。 薬草採取も兼ねて散歩には出るし、腕が鈍らないようにと軽い弾幕ごっこもやるし、夜には「もっと○○する!」だし… 運動には結構事欠いてないから、太るってことはあんまり考えられないのではあるが… そんなこんなで夜。 気付かれないようにアリスの部屋に入り、座っている彼女を背中から抱きしめる。 「ひゃあ…ッ!? ……何よもう…驚かさないでよ」 口にする言葉に棘はあるが、その口調は少し嬉し恥ずかしといったところ。そのまま二人でベッドの中に潜り込んだ。 先ほどとは逆に正面から抱き寄せ、長い長い接吻を交わす。ふわり…と甘い香りが鼻腔をくすぐる。 理性がどんどん削ぎ取られて行く。がっつきたくなるのを全力で押し止め、ゆっくりと背中を弄る。 …と、突然脳裏に電球が光った。アレってもしかしたら… 「……あ」 「どうしたの? いきなり」 「いや、何となくだけど服が縮んだの、分かったよ」 「何よこんなときに…」 「いや…ホラ、俺アリスと…その、してる…だろ…… だから、その時いつも…胸とか……なぁ…」 「……………ぁ」 どうしても口に出すのが恥ずかしくて、どもってしまう俺。 そんな俺の言わんとすることを理解したのか、か細い声を上げ、覿面に顔を赤くするアリス。 「そう…よね、確かにそうかも…ね」 …いつか見た、スキマ妖怪や里の半獣のように豪勢ではないが、しっかりと自己を主張している綺麗な双丘。 「巨」ではなく「美」、そう冠するのが相応しいのではないだろうか。 どこぞの在るか無いか分からない、紅白や白黒のそれとはえらい違いである。月とスッポン。小は中すら兼ねず。 因みに、最近「ぼうえんれんず」なる秘密兵器を仕入れた某烏天狗によりこの事実が白日の下に晒され、 翌日血相を変えた紅白や白黒その他諸々が襲撃してくるという未来を、この時の両名は知る由も無い。 それはともかく… …今俺の手の平はアリスの胸の上に置かれている。それを逃すまいと更に彼女の手がその上を覆っている。 トク…トク…という規則正しい心音が、直接俺の手の平に伝わってくる。 一体どれくらいの間こうしているのだろう。ほんの一刹那? 数分間? それとももっと長い間? 今の自分には何の感覚も認識もない。ただ「アリスがそこにいる」、その一点のみに全てが集中している。 「……………」 凍り付いた時間が再び廻り始めた。添えられた手をゆっくりと動かす。 「ゃ……いきなり…ッ? ま、まだ心の準備できてないからちょっと…」 そんな可愛い抵抗は聞き流し、なおも動きを続ける。 「あくッ…も、もうちょっとだけ待って…ひゃうん!?」 手は休めぬまま、彼女の白いうなじに吸い付く。 そのまま舌先で首筋をゆっくりとなぞり上げた後、少しずつ下に向かって這わせ (続きを読むには⑨帝大病院第七号室で自分の名前を思い出そう。ブゥゥ――――ンンン―――ンンンン………) ─────────────────────────────────────────────────────────── アホ毛の母上様、その後いかがお過ごしでしょうか どうしたことか、今現在アリスと一緒に風呂に入っています。 もっと具体的に申しますと、俺と背中合わせにアリスのスベスベでモチモチの肌が肌があああ゛あ゛あ(ry 「……お湯が溢れるから動かないでよ」 いや、お湯以前にもっとこう何か別のモノが色々と溢れ出て来そうでヤバイです。 「そそそんなこと言われてもアリスのすべすべでぷにぷにのやわい肌がああああああああ」 「いちいち口に出さない!! ……私だって、ちょっと恥ずかしいんだから」 いかん、混乱してきた。というか混乱しっぱなしだ。そもそも、なんでこんな状況になっているのかと言うと…… アリスと一緒に紅魔館から帰る途中で夕立に遭って、急いでアリスの家まで行ったは良いが、お留守番の上海が 「アブナイカラ ツカッチャダメ」 と、パ■マの給湯器の前で篭城しているもんだから、仕方無しに俺んちで風呂に入ることになったんだ。 まずは雨で(下着のラインがクッキリハッキリ浮かび上がるほど)ビショビショになって震えているアリスを先に入れようとしたのだが…… 「あんたこそ青い唇して震えてるじゃないの……ックシュッ!! い、いいから先に入りなさいよ!!」 と、頑なに拒んで譲り合い合戦になって、議論が紛糾して、そして、そして…… 「……なんで一緒に風呂入るなんて言うかな」 「し、仕方ないでしょ。あのままだと埒が明かないし、だったら一緒に入るしかないでしょ」 そうかなぁ、と思ったものの、もう入ってるので仕方ないと言やぁ仕方ない。 「……まぁいいや。しっかし、こうやって誰かと一緒に風呂に入るのも久しぶりだな……」 「……そうね。小さい頃にママと一緒に入って以来だわ」 くすり、とアリスの少し楽しげな笑い声が聞こえた。 「……まさかこんな形で、あんたと一緒に入る羽目になるなんて思いもしなかったわ」 「確かにな。けど、こういうのも悪くないな。……恥ずかしいけど」 「いちいち口に出さなくても分かってるわよ。……けど」 ちゃぷ、と水をすくう音が聞こえる。 「…あんたとなら……悪くないわ」 まるでその言葉を噛み締めるようにアリスは言った。その言葉にどう反応して良いのか分からず、湯船の底にあるお湯をかき回す。 ぷに。 「!」 指先が何かに触れた感触。なんだこの柔らかいの。 ----ちょっと大人の幻想郷スレ域----- そう思って2度3度と指先で突いてみる。 ぷに。ぷにぷに。 柔らかくって、縦に筋があって。 「……ねえ?」 「ん、なんだ? 俺はいま不思議な感触のものを探すのに……」 血の気が引く。まさか、この柔らかいのって……。 「……言い残すことは?」 「ちっ、違う! 偶然だ偶然! わざとじゃながばごばがbくぁwせdrftgyふじこlp;」 浴槽に沈められた。その際、まっすぐでキレイなたて筋が見えt……って、まだはえてな (ざんねん!! わたしの ぼうけんは これで おわってしまった!!) 5スレ目 363(ちょっと大人の幻想郷スレッド 767) ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 375 「なあアリス、ピザって10回言ってみて」 「え、別にいいけど……。ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」 「じゃあ、ここは?」 さり気なくアリスの薄い胸をタッチ! もにゅもにゅん。おや、ちょっぴり大きくなった? うむ。これも毎日のたゆまぬ努力が実を結んだ愛の結晶って奴だな。こやつめハハhヘギョッ!? 「…………」(少女制裁中) 「アリスちゃん。マウントポジションを取って無言で急所を殴るのはお母さんどうかと思うわよ?」 通りすがりのアホ毛の神様がアリスに助言するが、無視している辺り本気で怒っているのだなぁ…… と、薄れ行く意識ので拳と弾幕の雨をモロに喰らいながら思った。 「まったく……何を企んでるのかと思ったら」 「冗談です……ひっく、冗談らったんです……グスン」 10分も殴ると満足したのか、アリスはようやく俺の上からどいてくれた。体中あちこちが酷く痛い。 「冗談で人の胸を揉むなッ! まったく……誰にでもそうやってるの?」 「いや、俺はアリスにしかするつもりはないぞ」 「えっ!? そっ、それって……」 なんだか知らないが頬を染め狼狽するアリスに、俺は笑って言った。 「だって、俺は貧乳フェチだから」 「……え?」 「いや、俺の回りってなんだか知らないが巨乳っ娘ばっかだろ?」 主に中国とかハクタクとか天才とか死神とか。ところでハクタクって響きがちょっぴり卑猥だよな。 「さすがにCaved!!されたり薬の実験台にされる訳にもいかないし。いや、アリスがいてくれてよかったよかった」 「…………」 「だってほら、フランちゃんや萃香はペッタンコでこそ価値があるってもんだし、揉む訳にもいかないだろ? 「………………んの」 「というのは全部冗談で、本当はおまえのことが……」 「こンの、ド変態ーーーーーーーーーーーッ!!!」 あぁ、俺も巫女みたいに飛べるんだ……と、浮遊感と墜落感を感じながら思った。 「まったく……冗談ばっかり言って」 俺の傷口に包帯を巻きながら、どこか楽しげにアリスは言った。 「いててて!もっと優しくやってくれ……って、なんか楽しんでないか!?」 「気のせいよ。ハイ、終わり!……で」 再びアリスがマウントポジションを取りながら、熱っぽい声で俺の耳元で囁いた。 「それで、私の胸は……あなた好みの大きさになったのかしら?」 そう言うとアリスはおもむろに背中に手を回し 続きは幻想郷一早くて確かな(ry ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 430 アリスとデート 「じゃあ明日な!」 「フン、遅れたら容赦しないわよ!」 夜 「ねえ上海、これって…やっぱりでーと? デートよね!キャーーーーーー!」 ゴロゴロゴロゴロゴロ 「もしかして、手なんかにぎちゃったりして…いやあの鈍感にそんな甲斐性ないか…」 ピタ 「でもぉ、でもぉ、あいつ流されやすいから、もしかして私が引っ張ればちゅーまでいっちゃったりして…」 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ 「キャーーー!!それで、ベンチでいい雰囲気になっちゃったりしたら……ダメッ!!そんな外でなんt……」 | | ,ィ^i^!ュ |'レ ⌒ ヽ |メ ノ )〉) |ノ) ゚ ー゚ノ( |⊂ _) , -、 |---oo ノ | ヽ, |ノノハノ)ノ | ゚ ヮ゚ノ!| ⊂ _) i,| |/ ハ!´ |イ_、」 「ハッ!」 「大変ですよ神綺様っ!! アリスちゃんがっ!!」 「何ですって! 明日にでも処女喪失!? 赤飯、赤飯よぉ! ってアイテは誰なの!?」 「ちょ、ちょっとママ待って、待ってよ! 何でそんなに話が…そりゃアイツにならあげてもいいけど…ハッ!」 「聞きましたか神綺様っ!!」 「聞きましたよ夢子ちゃん。“あげてもいいっ!” あぁん! 若い頃を思い出すわぁ!」 「明日は記念日ですねっ! アリスちゃんがお嫁に行くまでは毎日お赤飯ですね神綺様っ!」 「そうと言わず毎日がエブリデイよ! ああ、早速準備しなくっちゃ! ちょっと連絡網持ってきて連絡網!!」 「もういやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 517 「あら、珍しいわね。何読んでるの?」 「本」 「……そうじゃなくて、タイトルとかジャンルの事を聞いてるんだけど?」 「推理小説」 「ふーん……そういうのが好きなの? 私はファンタジーのほうが好きだけど」 「気が散るから黙っててくれ」 「……そう」 「~~~(青年読書中)」 「……犯人はヤス」 「!?!?!?っ!!」 「な、何よ? そんな怖い顔して……?」 「何で……言っちまうんだよ…………まだ途中なのに!!」 「ちょ、そんな半ベソかかなくてもいいでしょ? 冗談よ、冗談! ね?」 「……西行妖の根元に埋まってるのは幽々子の体」 「え……?」 「で、八雲紫の昔の姿は」 「わー! わーっ!? 私が悪かったわよ! だから! だからそこから先は……っ!」 「分かっただろ? 話のオチが先に分かる悔しさが」 「……ごめん」 「いや、まあお互い様だろ? ……たまには一緒に図書館にでも行くか? 今度はさ、お互いに読んでない面白い本を探してさ……一緒に読もうか」 「そうね……」 どうぐ? ファンタジー rァ ライトノベル エロ本 魔導書 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 593 先日、めでたくアリスと恋人になった。 だが、うぶなカップルと、周りにはからかわれてばかりだ。 実際に、アリスには頭が上がらないし、そうなのかもしれない。 まだらの木漏れ日の空間で、 切り株に座りながら、そんなことを考えている。 と、向こうからアリスがやってきた。 「おはよう、あ・な・た」 「あ、あなた!?」 頬が紅潮しているのが自分でもわかる。 アリスは、くすりと笑うと、俺の隣に腰を下ろした。 「ふふ、うぶね。かーわいい」 俺の頬を、ちょん、とつつきながらからかうアリス。 カチン、と俺のどこかが外れた。 グッ アリスの腰を手を回して、ぎりぎりまで引き寄せる。 いつになく積極的な俺に、アリスも少し赤くなった。 「ん、もう。いきなりなに?」 「お返し。 今のアリス、うぶで可愛いぜ」 「やったわねー」 不敵に微笑むと、彼女は自分から、さらに密着してきた。 さらさらとした肌。 控えめに主張する双丘。 それらが、柔らかく俺の腕を包み込む。 「ほら、さらに赤くなってきたわよー」 そういう自分こそ、赤くなっていると気付いているのか。 しかし、やられっぱなしというのも面白くない。 密着してきたアリスの首を一舐め。 「ひゃん! ……そう、やる気なのね」 「はっはっは。そう簡単には負けないぜ」 「なら――」 アリスが唇を合わせてきた。 軽く、可愛いフレンチ・キス。 「どう?」 「甘いな。俺が本当のキスを教えてやるぜ」 アリスをかき抱くと、唇を合わせてそのままディープ・キス。 唇を割り、歯を舐め、歯茎を撫でる。 舌を絡ませて唾液を交換するのも忘れない。 コクッ 可愛い喉が、俺の唾液を嚥下したところで唇を離す。 「どうだ?」 と、聞いてみるも。 とろんとした眼が焦点を合わせていないアリス。 少しやりすぎたか? アリスの額に手を当てると、 彼女は慌てながらも正気に戻る。 「べ、別に負けてなんかいないんだからねっ! ちょっと、ぼーっとしただけなんだから!」 そう言って、俺の腕を掴む。 「アリス?」 「ここじゃ不利みたいだから、もっと私に有利なところに行くのよ!」 彼女の向かった先は。 魔法の森の外れにある草原だった。 やさしく照らす太陽の光と、 青い草の匂いが、辺り一面に広がっている。 「行くわよー」 正座をして、パンパンと膝を叩くアリス。 これは……、ひょっとすると……、 「膝枕、か?」 「そうよ。早く来てよ」 アリスが、恥ずかしげにうつむく。 「では、お言葉に甘えて」 頭をアリスの膝に預ける。 布越しでもわかる、柔らかさ。 この一枚向こうには、彼女の太ももが広がっている。 「どう?」 「ああ、最高だ。思わず眠くなるくらいに」 「寝てもいいのよ。そうしたら私の勝ちだから」 「そうだったな。じゃあ、反撃開始と行くか」 俺は起き上がると、体重を使ってアリスを押し倒した。 「きゃっ! ……なに?」 「腕枕。アリス、されたことないだろう?」 「それは――、あなたが私の初めての人だもの」 「どうですか、お姫様。感想は?」 「気持ちいいわ。 男の人の腕って、ごつごつしているかと思っていたけど、 こんなに頼りがいがあるのね」 「では、俺の勝ちかな?」 「それは悔しいわね。だから――」 密着し、俺と足同士を絡めるアリス。 「この辺で、引き分けってことにしない?」 「ああ、いいぜ」 そして。 「気持ちいいな」 「気持ちいいわね」 吹き抜ける涼しげな風の中。 俺とアリスは、 「2人きりだな」 「ええ、この世に私とあなたしかいないみたい」 緑色の布団の上で、 「おろ?」 「あら、鼻の上にモンシロチョウがとまっているわ」 幸せな気分に浸りつつ、 「なんだか、眠くなってきたな」 「2人で、寝ましょうか?」 眠りに落ちていった。 「シャンハーイ」 「ホラーイ」 あまりにもゆっくり寝てしまって。 上海と蓬莱が探しに来たのは秘密だ。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 778 アリスと湖でボートに乗りながらデートをしていた。こまっちゃんのタイタニックじゃなくて、アヒルさんボートだけど。 それが気に障ったのか、プリプリ怒りながらペダルを漕ぐアリスが可愛くて、ちょっとした出来心でいたずらしてみた。 調子に乗ってボートを揺すったら、アリスが勢い余って湖に転落。すると湖面が輝いてザバァーッという音と共に、 アホ毛の神様が湖の中から現れた。 神綺「あなたが落としたのは金のアリスちゃん? 銀のアリスちゃん? それとも普通のアリスちゃん?」 オレ「えっ…?」 神綺「金のアリスちゃんはツンツンですが、普通のアリスちゃんよりもぺったんこ。性格はS。「よるはまかせて!」のオプションが付きます」 金アリス「フフッ……。私を選んでも選ばなくても、覚悟はしなさいよ……」 何かゾクゾクと来る恐怖と快感が非常に艶かしいですよアリスさん。つーかキャラ変わりすぎ。 神綺「銀のアリスちゃんはデレデレですが、普通のアリスちゃんよりも大きめ。性格はちょっとMっ気。「おりょうりじょうず」のオプションが付きます」 銀アリス「うふふ。今夜は貴方の大好きなクリームシチューよ」 クリームシチューより先にアリスを食べたくなったが、アホ毛の神様の視線が痛いから我慢しよう。 神綺「普通のアリスちゃんは……まぁ、普通です。今なら最近少し気になりだしたお腹回りのお肉がオプションで付きます」 アリス「ちょっと、少しは気の利いた説明しなさいよー!!」 オレ「お前だけ普通だな。面白みの欠片も無い。つーか、金と銀のアリスやるからオプション外せよ」 アリス「……後で覚えてなさいよ」 神綺「…さぁ、あなたが落としたのは金・銀・普通…どのアリスちゃん?」 コマンド? ・金のアリス ・銀のアリス rァ・普通のアリス ・シャンハイとホラーイ ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 908 「アリス~、アリス~大好きだ~!!」 森の中を叫びながら、アリスの家に向かって歩いていく○○、しばらくすると、アリスが急いでこちらに向かってくる。 「○○!!貴方、何!!恥ずかしいことを叫んでるの!?」(顔を真っ赤にしてこまった顔で見つめてくるアリス) 「こうすれば、アリスが早く来てくれると思ったからな?ほんとは、君が真っ赤な顔をしてるのを見たいだけなんだ。」 (いじわるく笑った顔で言う○○) 「も、もう…なんてことを言うのよ…」 (顔をさらに真っ赤にして下を向きながら) アリス分を置いときますね ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 165 よし、俺の思いを全て言ってしまおう… アリス<裁かれました> ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 195 「君にとっては短いかもしれない、それでも その短い間 生きてる限り君と一緒に居たいんだ!」 「我が侭かもしれない でも、言わせてほしい 大好きだよ アリス」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 344 冬が寒くてホントに良かった。君の冷えた左手を… 雪の積もる魔法の森 並んで歩く二人 片方はアリス 魔界で神の娘として幸せに暮らす道よりも、幻想郷で学び苦労し過ごす日々を選んだ変わり者 片方は○○ 外の世界に帰り平和に暮らすよりも、人妖と共に過ごす道を選んだ変わり者 昨夜積もったばかりの雪は綺麗でまるで絨毯のようで 二人並んで歩くと綺麗に平行線ができていく ピタリと立ち止まってその足跡を見つめ、○○は呟く 「何だか外で聞いてた歌みたいな事になってるな…」 「へぇ、どんな歌?」 魔法使いは好奇心が命。彼女も例外ではない 自分の知らない外の情報に興味があるのだろう、アリスはその話に食いついた 「冬の歌でね…」 えっとなどと呟きながら過去の記憶を掘り返していく 「確か…1人の男が恋人が居た頃の思い出を歌ってるんだけど…」 「過去に囚われているのね。人間らしいわ」 ばっさりと一刀両断 「ロマンの無い意見だねぇ」 苦笑しながら○○は呟く 「ロマンは無くてももロマンスは何時も傍にあるから良いのよ」 幸せそうにアリスは答える 「そんなもんかな?」 「そんなもんよ」 二人は幸せ一杯の笑顔で笑い合い 雪の中を再び歩き出す 暫く歩くと突然「あ」と小さく○○は呟き、アリスに声をかける 「なぁアリス。手、寒くないか?」 「ん。少し…なんで?」 「いや、その。歌の出だしを思い出して…」 雪の中二人、並んで歩く 懐かしいあの歌と違い、アリスの歩幅は同じぐらいだから彼のような苦労はしない 何時もと同じペースで、同じ歩幅で歩いていく アリスの左手と、自分の右手をコートのポケットの中で繋ぎながら 君の居る道を… ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 381 ○○「あれ? これ、俺の人形か?」 アリス「あっ……それは――」 ○○「何で俺の人形なんか作ってんだ?」 アリス「わ、私知り合いをモチーフに人形作ったりとかよくするのよ、ほら魔理沙人形とかさ」 ○○「ふーん…… あれ? なんかしみになってる所があんぞこれ」 アリス「あっ! それは私の……」 ○○「ん?」 アリス「いやその……えっと」 ○○「……アリスってさぁ、枕とかによだれたらしたりして汚すタイプだろ?」 アリス「っ! ち、違うわよ! 別にあんたの人形なんかといっしょに寝てたりしないんだからっ!!」 ○○「そうか、枕元に置いててくれるくらいかと思ったけど、いっしょに寝てんのかぁ」 アリス「―――っっ!!!! バカーー!!」 アーティフルサクリファイス! ○○「い…いま……俺の人形…爆発した……ぞ…?」 アリス「ふん! 自業自得なんだからっ!」 ───────────────────────────────────────────────────────────
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/702.html
アリス1 1スレ目 6 アリス、キミの言葉は僕には届いてるよ ─────────────────────────────────────────────────────────── /_,..-─ーナ─i-.,_ ヾ ヽ, _,.-|f ゙''''N/-i_ i ∧`' ...._ ヾ ヽ _/--' 〉/イ゙'フ=_ミ _V iヽ| ∧ヽ、 i | ____ _ / .κ' アー´─ j='''' if゙ミキ三゙ヽ ヽ /'゙ ̄iヽi γ ''' Y'゙´ .) | // / ' ・ ゙ヽ  ̄ヾ→、 ヽ 〈 | | / ゙ 、 . ヾ /-- .,_| | レf r二'- ._ `'- |i ト ゙i ー-j / _r─',─ミi, ゙ー'゙v゙ /''ー-.,゙'ー-↓ル| |゙ `ヽヽ `^゙y レ ゙' ∨ __,... -─''T_ i´ ヽ__ Y ̄三=-ハ'-- .,'_'- .,,_」.=,─- .`冫 i / ' ゙i_,...--<´ r '´ ヽu_ '''''゙ ヽ{゙ロ'人 f t r,iノ/| _,>-=>-゙─< _,.-ー'/ | ヽ、 ヽ, r゙ = ゙'ー'=-_,.._ノy゙='ーミ=_iフノ'゙´|/゙´i、 i _| `i _フイ レ . ゙、 ヽ r' ''-゙-.,_ ノ=x'ー'|r─-ト了ヽ., ,.-─-三-.,___ i-j彡び / . /I | _/ r `'<´ミ 彡/´ ..ヽ彡'゙.i i '' ゙  ̄,. ヽ.,i ゙iろ / /./ i レハ 'ー-.,___,.ノ ヲ,,彡ハ /'゙'゙´ rー`-.,_ \ |゙ヽj.,_ _,..-ー'´ | /゙|〈 .ア ' .,_ `ヽ、 i゙ | /_,... -ー从 . `'=.-、 ゙' ヽ' i .. ヾ二/ γ´ i i ゙'-.,_ `゙''-二_,.. -─''゙゙了'ヽ、 . `'ヾ、 '' `i iヾ ...`i / ヾ i . . ゙ ..、 `゙'ー .,_ i 〃ヽ、 . ヽゝ,_ ゙' ノ ノ ̄ ̄ ̄`゙'ー-., / ''''''''゙ヾト_ ..... .. ノ `ヲ'-、 `゙ー'゙´ヽ、 . .ヽ、 `ヾ.,, / Y゙ー- .,____`' ..... / '' ヾ, ,`ー---ー'゙ ̄´/゙ /`゙ー-.,__,.ノ ヽ ヾ_ ノ / i___,......-─--二__ ../ `゙'======'゙´ / 〈゙'t-., ゙ラ / / `゙ー .. / λ `'`'ー__....レ r'´ 人───---.,_ / / ト i゙ ノ ヽ--..,_ `゙'ー-、 そうだ! どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ! アリス! 好きだァー! アリィース! 愛してい(略) 1スレ目 15 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 34 「ハーレムビートは夜明けまで、だぜ?アリス…」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 63 昼下がりの博麗神社。陽だまりが暖かい縁側でアリスと魔理沙がいるのは別に不思議なことではない。 二人がお茶をすすっているのもいつものことである。 が、不意に口を開いた魔理沙の一言だけは尋常ではなかった。 「で、とどのつまり、お前はアイツのこと好きなんだろ?」 吹いた。某最年長野球選手も真っ青にお茶が見事な霧となって飛んでいった。 さり気なく虹になって綺麗である。 「ちょ……アンタ、なんで私があんな奴のことを!!」 もう既に顔が真っ赤なのは気のせいではないだろう。 「ん? 違うのか?」 「えっ? ……それは、アイツは人間だし、馬鹿だし、不気味な動きでかするし……」 だんだんとその声はフェードアウトしてか細くなってゆく。 「でも、嫌いとかそういうのじゃなくて…………ただ一緒にいられたらいいな、って」 最後の一言は、魔理沙にも聞き取れるかどうかは怪しいほどだった。 魔理沙はその一言を聞くと、してやったりの笑みを浮かべ、 「お~い○○(任意の名前で)~。アリスはああ言ってるが、お前はどうなんだ?」 立て付けの悪い障子が音も無く開き、その後ろから、たった今話題の渦中にいる男が姿を現した。 彼もまたそのまま発火しそうな勢いで顔を紅潮させている。 「お……俺もアリスのことが……好きだ、ぞ」 その一言だけ絞り出すように告白すると、そのまま倒れてしまった。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 333 「…結局、お前は俺を呼び出して何するつもりなんだ?」 深夜の魔法の森――こんな時間帯に出かけるなんてバカは俺くらいなもんだろう。 だが大事な人から呼び出されて、俺は結局ここに来ていた。 目の前に居る呼び出した少女、アリス=マーガトロイドは俺の問いに答えず ただ、俺をじっと見ていた。 「あなたは私の事を、どう思っているの?」 唐突な質問だった。どう思っているかと聞かれれば、返す言葉が難しい。 「いきなり、唐突な質問だなアリス。何でそんな事を聞くんだ?」 とりあえず彼女から事情を聞かないと始まらない。 「…あなたの周りって、いつも…人がいるでしょ?霊夢とか魔理沙…レミリアとか…」 「あぁ…まぁ、居るけどさ」 俺が外の世界の人間だから、って理由で集まってるに過ぎないんだが。 それに霊夢が俺に近づいて、それから芋蔓方式でどんどんと繋がっているだけだし。 「だから気になったの。あなたが、誰を好きなのか」 目を逸らしながら、訊ねるアリスはどこか様子がおかしく まるで大事なものを取られた子供のような雰囲気をもっていた。 「何でそんな事が気になるか分からないけどな…。俺が好きなのは――」 「…好きなのは?」 「お前だよ」 そうでもないと、こんな所に深夜に来たいとも思わないし、それに 「俺にとっては大事な人だ。もちろん霊夢も魔理沙も…俺の友達は全員好きだぞ?」 「…友達、ね」 「あぁ、お前に対してだけは、友達としての『好き』じゃなくて…異性として『好き』なんだけどな」 「ほん…と?」 嘘なんて吐けない。この騙されやすい純粋な少女に対しては。 「さて、用事は終わりか?終わりなら俺は帰るけどさ」 質問にはちゃんと答えたし、もう俺の出番は終わりだ。 「ま、待って!」 背を向けた途端、大事な少女から声がかかる。 半ば予想していた事だが、振り向くと顔を林檎のように真っ赤にしたアリスが 恥ずかしそうに俺の方を向いていた。 「え…えっと、私も…あ、あなた…が…好きです!」 その様子があまりにも愛しくて…俺は振り向いてその可憐な少女を 抱き寄せた。 「俺もだよ。アリス」 種族とか、姿形とか、そんな物は関係ないはずだ。 ただ愛せるかどうか。 「誰か言ってたな。愛の前には種族の違いなど瑣末なことよ、だったか?」 「私が魔法使いでも愛してくれる?」 「…違うよ。俺は魔法使いであるお前を愛したんだ」 月の光が照らす中で二つの影が一つになった。 それは――一つの愛が叶った証。 やばいな、友人に甘い物を書くって言ったが…自分でこれじゃ甘いか分からない。 そして 45の引用があるのはこっそりと内緒だ。 誰か…ツンデレの極意を教えてください… 私にツンデレは書けません… 備考:> 45の引用 45 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/08/03(水) 12 13 36 [ f0WH9NNU ] 愛の前には種族の違いなど瑣末なことよ ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 359 なりふり構わない俺の妄想を聞いてくれ! アリス! 俺のこd(幻想郷へ ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 740 「ぶえーっくしょいっ!!」 森の小道に、思わず放ったクシャミが豪快にこだました。泡を食った鳥たちが慌てて飛び立つ音がバサバサと続く。 「……もう、手で押さえるくらいの事はしなさいよね」 「いや、悪い。いきなりだったもんで」 隣を歩く金髪の少女が、鼻を啜る俺に呆れて、苦笑いを浮かべる。 彼女はこの魔法の森に住む魔法使い、アリス・マーガトロイド。 俺がこの幻想郷に来てから初めて出逢った人物で、恩人でもある。 右も左も分からないまま、とりあえず森の外れに打ち捨てられた廃屋に居を構えた俺に、 アリスは、この森の地理や周辺の里への道程、あとは幻想郷での生活における心構えなどを教えてくれた。 最初に出逢ったのが彼女でなければ、今頃俺は、永遠亭で素敵な薬の実験台にされたり、 紅魔の湖の氷精に、ストローで尻から空気を吹き込まれたりしていた事だろう。ありがとう神様。 で、さすがに恩の受けっ放しというのはみっともないので、鉱石の採掘や家の周辺の掃除など、 女の子には少々重荷であろう肉体労働などを積極的に手伝う事にした。 半年ほどそんな生活をしていく内に、アリスは、幻想郷で俺の最も親しい友人になっていた。 ちなみに今は、彼女の家の周りの落ち葉掃除を手伝った後、手頃な所まで送ってもらっている道中だ。 「それにしても、随分と冷えるようになってきたな」 「もう秋も終わりだしね。あと一月もしたら雪も降り出すかもね」 「ふむ」 この深い木々に彩られた魔法の森に、真っ白な雪がしんしんと散る風景を、思い描いてみる。 「そっか……きっと綺麗なんだろうな」 「ふふ、まあ、あんまり長く積もったりしない内は、それなりに綺麗でありがたいものなんだけどね」 アリスの顔に苦笑いが浮かぶ。まあ、雪にまつわる難ってのは、外の世界でもよくある話だ。 「それはそうと、貴方、あのあばら家で冬は大丈夫なの?」 「ん?……あー……どうなんだろうなあ」 現在の愛しの我が家は、廃屋になっていたのが不思議なくらいにしっかりとした造りをしてはいるが、 思い返すと、窓の立て付けがぐらついていたり、防寒性という点について考えると、かなり不安になる。 「それに貴方、確かあまり衣服を持ってなかったわよね?そんな薄着しか無いんじゃ、冬は越せないわよ」 「お前は俺のお母さんか……」 色々と世話を焼いてくれるのは本当にありがたいのだが、時々度が過ぎる気がする。 他の子と話しているところを見ていると、そんな風には見えず、むしろドライな印象を受けたものだが。 「それくらい貴方が危なっかしいの。風邪引いた、なんて馬鹿やって、これ以上手をかけないでよね。 大体貴方はいつも……」 これはいかん、このままスーパー説教タイムに突入しそうな流れだ。 まったく、こんな可愛いらしい小娘にガキんちょ扱いされるとは。少しゾクゾクしたのは内緒だ。 それにしても、そんなに俺は生活能力が欠如しているように見えるのか……? 少し悲しくなったが、確かに言われたとおり、被服類の備えに不安があるのも事実だ。 今まで散々面倒を見てくれた人の言葉だし、しっかりと肝に命じておこう。 今度、里に出た時に見繕っておいた方がいいか。お金に関しては、今までアリスに分けてもらった鉱石で十分賄えるだろう。 ……などと、来たる冬に皮算用を立てながら歩いているのが、話を右から左へ流しているように見えたらしく、 アリスは俺の服の裾を引っ張って、不機嫌そうに頬を膨らませた。 「もう、ちゃんと聞いてる?」 「ん? ああ、ちゃんと聞いてるよ。心配して言ってくれてるんだから、無下になんてできないよ」 「う……ち、違うわよ……野垂れ死にでもされたら、後味が悪いってだけで、そんな、心配なんて……」 俺の珍しく真面目な返答に不意を打たれたらしく、アリスがもごもごと声を詰まらせる。少し頬が赤くなっていた。 「あーもう、可愛いなあアリスは!!」 「な……」 しまった!! 思わず声に出してしまったではないか。 アリスの顔がみるみるトマトのごとく真っ赤に染まり、か細い肩がブルブル震えている。 「なななな何言ってるのよっ!!!」 どがんっっっ! 思いっ切り尻を蹴り上げられた。稲妻のような衝撃が、尻から背骨を伝って脳天を抜けた。 「痛てええっっ!!! もっと!……じゃなかった、何しやがる!!」 「あ、貴方が変な事言うからじゃないの、このド級馬鹿っ!!」 ど、ド級馬鹿だと? …………返す言葉も無かった。 「……う、うぅぅ……生まれてごめんなさい……」 「いや、その、泣くほど謝られても困るのだけど……ほ、ほら、これ」 男泣き(偽)にむせぶ俺に、アリスが慌ててハンカチを差し出してくれる。 「……ああ、ありがとう」 複雑で凝ったフリルが目を引く、彼女らしく可愛らしいハンカチを、ありがたく受け取った。 そして大きく息を吸って、腹に力を込めて…… ちー―――――ん!! 「鼻をかむな馬鹿ぁっ!! ああっ、私のお気に入り……」 「ん、ありがとう。洗って返すよ」 「当たり前よ!」 そんなアホなやり取りを交わしつつ、帰りの家路をのろのろと進む。 季節の移ろい以外に、目立った変わり映えの無い景色。 大きな刺激も無いけど、気を病むような事も無い、温くのどかな生活。 それは、幻想郷に来る以前に、俺が求めて止まなかったものだった。 今、確かに俺は幸せなのだろう。 そんならしくない感傷に浸りつつ、アリスのありがたいお小言を聞きながら、 「ん、ここまででいいや。ありがとう」 「そう? それじゃ、風邪ひかないようにね。今日はどうもありがとう」 その日の別れを済ませた。 ――――次の日、アリスは、日頃自分には縁の無い人里を訪れていた。 二、三件めぼしい店を回ると、寄り道も無く里を後にし、家路を急ぐ。 買い物の成果と、色づいた期待に、思わず口元が綻ぶ。いいきっかけだ、と思った。 さて、少し気の長い作業になる。早く戻ろう。 抱えた紙袋の中で、十を超える毛糸の玉が、ころころと転がっていた。 ――――はてさて、それから二週間―――― 「ふいーっ、買った買った」 麗しの我が家に帰るなり、息をついて買ってきた荷物をドサッ、と床に落とす。 この二週間で、厚手の衣服や毛布、カーテン等をしっかりと揃えた。まあ凍死しない程度の量は揃っただろう。 それにしても、少し急ぎ足で準備してよかった。 冬の入り口でこんなに寒いのだから、あと一月もすれば、相当厳しい気候になるのだろう。 今度、できる範囲で家の立て付けも直しておこう。 一息ついて、買って来た服を整理しようと広げていると、入り口から上品なノックの音が聞こえた。 「はーい、はいはい」 まあ、出るまでも無く、来客の想像はつくのだけど。 ちなみに、ウチへの来客の割合は、アリス8、その他2、といった割合だ。 一度、魔理沙に無理矢理連れ出されてキノコ狩りを手伝った事があったが、 あの時、毒見として食わされたキノコの味と、その日のそれ以降の自分の行動が、どうやっても思い出せない。 二度と行くもんか畜生! キノコ怖い。 さて、今はそんなカビ臭く暗い過去よりお客さんだ。 急いでドアを開くと、思ったとおりの顔がそこにあった。 「こんにちは。お久しぶり」 「ああ、アリス。いらっしゃい、入るだろ?」 ドアを大きく引いて、アリスを通すスペースを作った。 「う、うん……」 おずおずとアリスが入り口をくぐってくる。 見ると、いつものグリモワールと別に、何やら結構な大きさの紙袋を大事そうに抱えていた。 ……おかしい。今日の彼女からは、何故か地に足がついていない感じを受ける。 「……どうした? トイレならあっちだぞ」 「違うわよっ!!」 ばがんっっっ! 思いっ切りグリモワの角で殴られた。ブレイジングスターもかくや、という程の星々が、目の前をキラキラと煌めく。 「ぐっ、ぐぉおおおぉぉぉ……!」 「はぁ……まったく、緊張して来たのが馬鹿みたい」 転がり回って悶絶する俺を見下ろしながら、よく分からないため息を吐いて、アリスは一人ですたすたと俺の部屋に入ってしまった。 「な、何なんだよ、一体……」 痛む頭をさすりながら、後を追って部屋のドアをくぐった。 「お邪魔します、と」 「ああ、適当に空いてる所に座ってくれ」 「うん。それにしても、また随分と買い込んだものねえ」 部屋の中央のスペースに腰を落として、周りの状態を見るなり、アリスが呆れた声を上げた。 「ああ、この前言われたとおり、冬の準備がまるで出来てなかったからさ。あれからあちこち回って、色々と揃えたんだ」 さあ俺を称えろ、と言わんばかりにふんぞり返るが、何故かアリスは浮かない顔をしていた。 「ん、どうした? そこに飾ってある、1500年前のバイキング衣装(ttp //www5b.biglobe.ne.jp/~moonover /2goukan/north-s/viking6.JPG)が欲しいのか?」 香霖堂で見つけた逸品だ。 自分で買っておいて何だが、何故あの時の俺は、こんな物を欲しがったのだろうか…… 「死んでもいらないわよ! お願いだから、それを着た状態で私の前に現れないでちょうだいね」 つれない台詞ではあるが、ここで話をこねくり回して「じゃあ今着て」なんて言われても、それはそれで困るので黙っておく事にする。 「そうじゃなくて、その……その、ね」 何だか歯切れが悪い。言いにくい事なのだろうか。 「マフラーは……もう用意しちゃった?」 「はい? いや、まだだけど」 かさばる物から先に揃えていこうと考えていたので、マフラーや手袋などの小物はまだ何も手をつけていない。 それを聞いたアリスの顔が、ほっとしたように綻ぶ。よく分からん。何なんだ一体? 「よかった……あ、あのね、これ…………」 恥じらうように顔を伏せて、持っていた紙袋を俺の胸板に押し付けてくる。 くしゃっ、と潰れる紙袋ごしに伝わる、このしっとり柔らかな感触は、まさか…… 「えっと……開けるよ?」 一言断りを入れて、紙袋の口を開いて中を覗くと…… 「おお、マフラー! おお、マフラー! おお、マフラー!」 いかん、喜びのあまり、三回も言ってしまった。しかも、だ。これは、多分、 「うん……私が、編んだの」 「っ…………」 踊り出したいくらいの喜びを、必死に抑えた。女の子から手作りのプレゼントだなんて、生まれて初めての経験だ。 「……ありがとう、嬉しいよ」 ぎゅっと袋を抱いて、胸に湧く限りの感謝を込めて、礼を言った。 「ええ、どういたしまして。……ねえ、今着けてみてくれる?」 アリスが、照れくさそうな笑顔を浮かべて、催促してくる。 「ああ」 心躍らせながら、いつかの雑談で覚えてくれていたのであろう、俺好みの深い灰色のマフラーを袋から取り出してみて……あれれ? 「なあ、アリス」 「何?」 「長すぎやしないか?これ」 両手で広げてみても、遥かにだぶついている。 「いいのよ、それで。とりあえず、着けてみて」 ううむ、これが幻想郷の標準的なファッションなのだろうか。 ひとまず疑問をさて置いて、たっぷりと首周りを二周させてみる。 ……うん、あったかい。 編み手がしっかり手を尽くしてくれたのがわかる、優しく沁みる暖かさだった。 ……いや、ね、それはありがたいんだけどさ。 「やっぱり、長すぎる……」 かなり緩めに巻いてみたつもりだったが、それでも俺の身の丈以上の長さが余っていた。 「だから、それでいいのよ。……これはね、こうやって使うの」 そう言うとアリスは、だぶついた方を手に取り、自分の首元に巻…… おいおい、ちょっと待った。 「アリス」 俺の声に、アリスの動きが止まる。 「何?」 「あのさ、自分が何しようとしてるか、分かってる?」 アリスは一瞬視線を下に落としたが、すぐに顔を上げ、頬に赤みの差した真剣そのものの表情で、こう言った。 「うん、分かってる。……全部、分かってる。 だから…………嫌なら、言って」 「えっ」 アリスの言葉の意味を理解した瞬間、脳を走る甘い痺れとともに、頭の中ですべての歯車が噛み合った。 ――初めて会って以来、過剰とも言えるくらい世話を焼いてくれたのも。 ――他の子たちと接する時と、俺と接する時で、様子がまるで違っていたのも。 あぁ、そういう事だったのか…… 「……ははっ……」 自分の鈍さに、思わず苦笑が漏れた。 半年も顔を合わせていながら、アリスの気持ちにも、自分の気持ちにも、まるで気がついていなかった。 「馬鹿だな、アリスは……嫌なわけ、無いだろ」 できるだけ優しく言葉を紡いで、アリスの小さな頭をそっと撫でてやる。 「あ……」 彼女は呆けた様子で、俺の顔と、頭を撫でる手に交互に視線を動かした。 「教えて欲しいな。このマフラー、どうやって使うのか」 「…………うん…………これはね……」 頬を熱く染め、蕩けたような表情で、アリスは俺がしたのと同じように、マフラーを自分の首に二回巻いた。 アリスが紡いだ毛糸の架け橋が、二人の体を暖かく繋ぎ合わせる。 何とも言いがたい、不思議なぬくもりが体からあふれてきた。 「こうやって使うの」 まなじりに涙を浮かべて、幸せそうに笑いながら、アリスが俺の胸元に飛び込んできた。 「おっと」 大切な人の体をしっかり受け止め、両手を回して少しきついくらいに抱きしめた。 体から頭のてっぺんまで、マフラーよりも確かで強いぬくもりで満たされる。 ……絶対に、放すもんか。 たった今自覚したばかりの自分の中の熱さを、思いの限り両腕にこめた。 外の世界にいた頃、街中で今の俺たちと同じようなマフラーをしているカップルを見て、ドン引きした事があった。 叶う事なら、今すぐ彼らの所に赴いて、土下座してでも謝りたい。 だって、今、俺は…………こんなにも幸せだ。 どれくらいの間、そうして抱き合っていただろうか。 アリスが、俺の胸元から顔を上げて、呟いた。 「あのね、私、初めて会ったあの日から……ずっと貴方が好きだった。 一度も会った事の無い……それも人間相手にそんな風になるなんて、自分でも信じられなかったんだけど」 「そうだったのか……俺は、どうだろう……さっき、気づいた」 「何それ。ひどい話ね」 別に機嫌を損ねるでもなく、アリスがくすりと笑った。 釣られて俺の顔からも笑みがこぼれる。 もう、冬の心配なんて、必要なかった。 春の陽だまりのようなあたたかな幸せが、すぐ傍にあるのだから…… ─────────────────────────────────────────────────────────── 純愛の恋人形(1スレ目 777) 彼女は言った。 『妖怪と人間が相容れる事はありえない』と。 ある人間は言った。 『やってみなけりゃ、分からない』 『純愛の恋人形』 俺と言う人間が、この広い幻想郷に来てから既に二月が経過していた。 はじめは住む場所や、文化の違いで色々と戸惑っていたものだが、 人間というものは慣れるもので、今ではすっかりと、ここの生活が板についてきてしまった。 無論、俺と言う人間がたった一人で生活できるとは思わないで欲しい。 この幻想郷で初めて会った二人の人間と妖怪が、俺に色々してくれたお陰で 俺は生活するのにもあまり困らなくなっていた。 「よっ、元気にしてるか?」 「ほら来てやったわよ」 噂をすれば影が差す。 俺の住む、適当な木で作ったプレハブの家に二人の人間と妖怪が入ってきた。 どちらも金髪だが、一人は少年のように明るく人懐っこい少女。 もう一人は七色の服を着た、気の強そうな少女だった。 どちらが妖怪か、と聞かれてパッと分かる人も多くない。 それもそうだろう。 どちらも妖怪のような性格をしているのだから。 「おい、何か失礼な事を考えなかったか?」 「や、何でも無いよ」 人間である霧雨魔理沙は、こういうときの勘は鋭い。 そう言う状況の鋭さをもっと別の所に活かすべきだと思う。 そんな俺達の様子を、もう一人の少女――アリス=マーガトロイドは じっと見ていた。 初めて彼女達に会ったのは、弾幕ごっこの最中だった。 右も左も分からない俺は適当に森の中を進むと、 ちょうど、彼女達の放った弾の直線上に居て、物の見事に直撃を食らったのである。 とりあえず、適度に理由や状況を話して、プレハブ程度の俺の家を作り上げた。 ちなみに建築には主にアリスに手伝ってもらった。厳密にはアリスの人形に、だが。 「て言うか、何の用だ?」 「何の用とはご挨拶だな。せっかく私が掃除をしに来てやったのに」 多分、魔理沙の場合は掃除じゃなくて、めぼしい物を漁りに来た。 という方が正しい気がする。 「アリスも?」 「わ、私は…別に、魔理沙の付き添いよ」 「そんな事言って、私がこいつに会いに行くって言ったら、すごい剣幕で『私も行く!』 とか言ったくせに」 「ホントか?」 「そ、そんな訳無いでしょ!」 にやにやして笑う魔理沙に対してアリス顔を真っ赤にして言った。 本当に怒っているのか、図星をつかれているからかどちらかは俺にも分からなかった。 「いや、まぁいいけどさ。とりあえず上がってくれ」 「邪魔するぜー」 「お邪魔するわ」 二人を家に上げて、茶の準備をする。彼女達はお茶にうるさい。 最低限に美味しい物を淹れなければ、口をつけることすらしないだろう。 お茶の淹れ方を教わったのもアリスからだ。 一番初めに、適当に淹れた紅茶を差し出すと 『この紅茶、あまり美味しくないわ』 と、素晴らしく辛辣な感想を貰い、美味しいお茶の淹れ方の基礎の基礎から 叩き込まれた。 スパルタ過ぎて、かなり辛かったのも事実だが。 「はい、どうぞ。お嬢様方」 温度も教わったとおり…のはずだ。 香りも俺の出来る最大限まで、お茶の香りを残すようにした。 「お、いただくぜ」 「…少しはマシになったみたいね」 まず、口をつけた師の感想は、相変わらず辛辣だった。 それでも誉めてくれているという事は分かる。 「ところで、お前ってさ。明後日に用事あるか?」 魔理沙は急に俺の予定を訊ねてきた。 もともと用事なんて無いに等しい。 むしろ、この幻想郷に着いてからは、暇だったり忙しかったりと どっちになるか、いまいちよく分からない。 最近では暇な事が多いくらいだけど。 「…別に何も無いなぁ」 「よし。それならさ、私とちょっと図書館まで行かないか?」 図書館。 紅魔館という屋敷にあるらしい、図書館。 「紅魔館まで、俺にどうやって行けって言うんだ?」 「ま、何とかなるだろ」 こういうアバウトな所は魔理沙らしいというか何と言うか…。 「ま、最終手段としては、キノコ狩りに変えればいいか」 アレは食糧難になった時に、すごくいい。 まず、ご飯に困る事が無いし。キノコご飯、焼きキノコ、お吸い物。 キノコのフルコースが完成する。 …一度キノコ狩りをした時は、某配管工兄弟も、ビックリのキノコの量だった。 「それじゃ、な。アリス、行こうぜ」 「はいはい、ご馳走様。これからは、もうちょっと温度に気をつけることね。 お茶の基本は自分で探求する事。忘れないように」 「あいよ」 手をひらひらさせて、彼女に挨拶を返した。 的確すぎるアドバイスだ。これからも精進しよう。 「なぁ、アリス」 箒で前方を飛ぶ魔理沙に、急に振り向かれ、私は 空中で静止した。 彼女の様子はどことなく、いつもと違っている。 上手く言えないけど、何かを隠しているとか、そう言う感じを受ける。 「何よ?」 「お前ってさ。『あいつ』の事、どう思ってる?」 あいつ――彼女が言う『あいつ』といえば二月ほど前にここに辿り着いた 外来からの人間の事だろう。 最近では着々と活気付いている。 まるで急にお祭りの準備を始めるかのように、だ。 いや、それよりも 「どう思ってるって…?」 「決まってる。あいつのことが好きなのか、嫌いなのか、だ」 いきなり心の中に爆弾を放り込まれた気分だった。 彼の事を考えて、心が早鐘を打ち、頭がボーっとしてくる。 心なしか顔も熱い。 「…はぁ、その顔でもう分かったぜ」 同じように、彼女の顔も赤い。 これは、どうやら魔理沙もそういう事らしい。 「私は、明後日の帰る前に、『あいつ』に告白する。いいな、確かに伝えたぜ」 魔理沙は赤い顔をしながら、少年ような笑みを浮かべて 箒を急加速させた。 「ちょっと!待ちなさいよ!」 「待たないぜ!」 急加速する箒の後ろに辛うじて付いてくことが出来るが、 魔理沙の箒のスピードは本当に早い。 「―――ぁっ!」 後ろから、何とか大声を上げる事で、魔理沙は止まる。 「…ったく、何だ。言えるじゃないか。自分の気持ちを」 「…あ」 自分が何と言ったから反芻する事、数秒。私は自分が言った事に赤面した。 「明後日、勝負だぜ」 そう言って彼女は笑いながら、デコピンをした。 ホンのちょっとだけ痛かった。 あれから二日経った。 別段、彼女と会うことには意識なんてものはない。 これが、もうちょっと色気があるイベントならまだしもキノコ狩りなんてイベント もう、何度も行っているイベントである。 色気よりも食い気、まさに花より団子だ。 「よっ、待ったか?」 箒に乗った魔理沙が到着した。 いつもよりも早い時間だ。 「ううん、今来たところ☆」 「……」 「……」 「……」 「…すまん、自分で言って気持ち悪かった」 と言うか、こういう時に限って、ネタにしかならない自分が怨めしかった。 それはともかく紅魔館の図書館は諦めてキノコ狩りとなった。 この幻想郷に生えているキノコは俺達の場所と同じ様なキノコもあれば、 これは別次元だろ、と言いたくなるようなキノコもある。 具体的に言えば、二次元キノコ、平べったい。 噛んでる感触もないし、あんまり美味くなかった。 どこかの蛇ほど雑食ではないし、さすがに、毒キノコを食って平気でいられるとは思えない。 「お、こいつはスーパーキノコだな」 彼女の足元には大きさが俺の腕以上もある、でかいキノコがあった。 「スーパーキノコ?」 「あぁ、この辺じゃブロックにしか生えない珍しいキノコだぜ」 ブロックにしか生えないキノコはもうキノコとは言わない。 それはむしろアイテムだ。 「…で、それはウマいのか?」 「栄養は満点だし、煮ても焼いても美味しく食える。最高のキノコだぜ?」 それは今日の夕食にちょうどいいかもしれない。 俺は迷わず引き抜いた。 …つぶらな目があるような気がしたが気のせいにした。 すっかりと暮れてきた。 既に夕暮れとなって、景色が紅く染まっていく。 日が早くに沈み、秋どころか冬すら思い浮かばせる。 息は白くなっている。これだけで十分、気温が低く、冬が近いことを嫌でも 思い知らされる。 「さて、帰ろうか魔理沙」 それまで夢中にキノコを狩っていた魔理沙の体が硬直した。 「あ、あぁ」 妙に彼女の顔が赤かった。 はじめは寒いせいか夕焼けのせいか、程度にしか考えてなかったけど、それもどうやら 違うようだ。 もっと別の…そう、どうやら何かを言いよどんでいるようだった。 「…なぁ、ちょっといいか?」 「用事?何かあるの?」 「そんなに時間はとらせないぜ。ただ、イエス、ノーで答えてくれれば良いんだ」 彼女にしては珍しく、回りくどい言い方だった。 どうやら本当に言うべきか迷っているようだ。 「私は…お前の事が好きなんだ。出来れば…返事をもらえないか?」 唐突だった。頭が真っ白になった。 俺は魔理沙を今まで友人程度にしか考えてなかった。 でも彼女は、俺の事を好きだと言った。 夢か…幻か…それともここにいる魔理沙がニセモノか? そんな下らない考えまで浮かんできてしまう。 だが目の前の現実は変わりそうもない。 目の前の魔理沙は俺を好きだと言い、俺はその告白をどうするのか? ――ふと、アリスの顔が浮かんできた。 何故かは分からない。 しかし、どうしてこんな状況になってアリスの顔が浮かぶんだろう? 「悪い…」 「そっか」 魔理沙もある程度予想しているらしく、別段がっかりしている様子もなく、 はぁ、と軽く溜め息を吐いた。 「…アリスの顔が浮かんできたんだ。目の前にお前がいるんだけどな…」 はっきりと、事実を伝える。彼女にはきっと分かっているのだろう。 俺が、多分アリスが好きだと言うことを。 「じゃあ、振られた女から最後の忠告でもさせてもらうぜ」 その妙に明るく振舞いながらおどけた表情から 一転、真剣な表情に変わり、やはり真剣な表情で言った。 「妖怪と人間が相容れる事はありえない」 そんな事はわかっている。 だが―― 「やってみなけりゃ、分からない」 いつも魔理沙が、俺に対して言っていた事だ。 失敗を恐れて、何もしないよりも、例え1パーセントでも可能性があるのならば そっちに賭けた方が、まだ勇気がある。 「…だろ?」 「あぁ、行って来い」 バシン、と活気の良い音が俺の背中から響き、 魔理沙は箒で飛び立った。 「ははっ、予想はしてたんだけどな…ちょっとは堪えたぜ」 彼女が何事か呟いたのは、聞こえる事はなかった。 真夜中になり、月光だけが照らしている。 白い息が濃く見える。 俺は走っていた。自分の家だ。 ちょっとくらい俺にも気配と言うか、"気"を感じる力は身に着いているらしく 彼女の魔力を感じ取っていた。 それが指し示す方向は…俺の家だ。 「アリス…?」 ドアを開けて、彼女の姿を探す。 明かりなんてあるわけが無い。暗がりで目が慣れるのを待つ。 薄暗い中で、ほとんど手探りで、彼女の姿を探した。 この家の中に居るのは分かる。俺の感じた気もこの中なのだから。 「…居るのか?」 暗がりの中でようやく目が慣れ始めた頃、数少なく作った家具の、机の上に 一つの人形があるのに気付いた。 どうやら、これは俺を模しているらしく、俺の特徴が良く表れていた。 『部屋で待ってる』 俺の人形が、手紙を持っていた。 辛うじてそれだけ読み取ると、部屋の前に着いた。 不思議と心臓が高鳴っていた。 彼女の人形に手伝ってもらった、たった一つの部屋。 言うなれば、彼女が作った贈り物だ。 「よ」 「…うん」 部屋の中に入ると、俺のベッド…とも言えない寝床の上、質素な寝具の 毛布に包まって、彼女は居た。 「…魔理沙は?」 「いない、帰ったよ。…アリスは、帰らなくていいのか?」 「…魔理沙に、何か言われた?」 どうやら、事の始終は知っているらしい。 事前に言ったか何かだろうか? 「好きだって、言われた」 「…そう」 暗がりの中、彼女の声もどことなく低い。 彼女に好きだって言われたのも事実だ。 でも―― 「断ったけどね」 「…え?」 これには彼女の方が驚いたようだ。 目を丸くして、俺の方を信じられない物を見るかのように見ている。 「俺が好きなのは、お前だからな」 言ってやった。 彼女は相変わらず暗い口調で言う。 「妖怪と人間は相容れる事はありえない」 「やってみなけりゃ、分からない」 この問答も、合言葉みたいなものだ。 彼女への想いは、いつの間にか大きくなっていたようだ。 「私は…あなたが好きじゃないかもしれないのよ?」 「だったらさ、どうしてあんなに丁寧な人形を作るんだ?」 先ほどの俺を模した人形を思い出す。 あれだけ作るのには、手間をかけなければならない事は、素人の俺でもわかる。 間違いない。アレは時間がかかって作られた物だ。 「…ほんの気まぐれじゃないの?」 「…気まぐれなら、お前はどうして泣いているんだ?」 この闇の中でも、彼女の目から涙が流れているのがわかる。 どうして彼女が泣くんだろう? 「…わた…私…あなたが……好きだった、の…」 「…あぁ」 「でも、でも…あなたを…ま、魔理沙に…と、取られると思った…の…」 涙声になる彼女の声は、あまりにも儚かった。 俺はもう覚悟を決めている。 妖怪と一緒になるという覚悟だ。 俺は彼女が泣き止むまで、しばらく彼女の近くに居た。 どのくらいの時間が流れたであろう。 彼女はようやく泣き止んだ。 「ねぇ」 「ん、何だ?」 「…こっち、来て」 毛布に包まりながら、顔を紅くして、彼女は俺をベッドに座らせた。 ふわっと花のような香りが広がった。 いつの間にか俺は毛布に包まれていた。 彼女の肌の温度を感じる。そのことに疑問を抱いた。 「…おい、服はどうしたアリス?」 「……」 何も答えないアリス。顔はトマトのように紅くはっきり見える。 「……」 「…寝るか」 ちょうどいい具合に眠気が訪れた。 このままだとちょうど添い寝の形になる。 「……うん、あ、こっち見ないでよ」 最後に釘を刺すとアリスは目を閉じた。 ちょっと残念だったが、彼女の肌を感じながら、俺は眠った。 翌日、霧雨魔理沙はいつもの通りに彼の家を訪れていた。 とりあえず、彼の部屋に起こしに行くと、普通は居る筈の無い人物が 彼のベッドで寝ていた。 居る筈の無い人物は、下着姿で毛布を取っていたから 風邪を引くこともなかったものの、彼は面積の少ない毛布で辛うじて眠って いた。 どうやら、昨晩は何も無かったようだ。 「…起こすのも悪いか」 ベッドで寝ている二人は、幸せそうな寝顔で、夢の世界に居るようだった。 後書き―― ==チラシの裏== ごめん、なんか展開が同じっぽい ==ここまでチラシの裏== はい、と言う訳でリクエストを承りました 603氏。 この530(仮名)若い頃からリクエストの都合上、時間がかかった事があっても SSそのものを放棄したことはない!このままガンガン書くッ! 最後に言いましょう。 書くって心の中で思ったならッ!その時、スデに行動は終わっているんだッ! 兄貴に言われました。 この台詞を胸に、伝えきれない心の中の愛を、みんなに伝えようと思っています。 ありがとう。 ───────────────────────────────────────────────────────────
https://w.atwiki.jp/orz1414/pages/132.html
■アリス1 アリス、キミの言葉は僕には届いてるよ 1スレ目 6 ─────────────────────────────────────────────────────────── /_,..-─ーナ─i-.,_ ヾ ヽ, _,.-|f ゙ N/-i_ i ∧` ...._ ヾ ヽ _/-- 〉/イ゙ フ=_ミ _V iヽ| ∧ヽ、 i | ____ _ / .κ アー´─ j= if゙ミキ三゙ヽ ヽ / ゙ ̄iヽi γ Y ゙´ .) | // / ・ ゙ヽ  ̄ヾ→、 ヽ 〈 | | / ゙ 、 . ヾ /-- .,_| | レf r二 - ._ ` - |i ト ゙i ー-j / _r─ ,─ミi, ゙ー ゙v゙ / ー-.,゙ ー-↓ル| |゙ `ヽヽ `^゙y レ ゙ ∨ __,... -─ T_ i´ ヽ__ Y ̄三=-ハ -- ., _ - .,,_」.=,─- .`冫 i / ゙i _,...--<´ r ´ ヽu_ ゙ ヽ{゙ロ 人 f t r,iノ/| _,>-=>-゙─< _,.-ー / | ヽ、 ヽ, r゙ = ゙ ー =-_,.._ノy゙= ーミ=_iフノ ゙´|/゙´i、 i _| `i _フイ レ . ゙、 ヽ r -゙-.,_ ノ=x ー |r─-ト了ヽ., ,.-─-三-.,___ i-j彡び / . /I | _/ r ` <´ミ 彡/´ ..ヽ彡 ゙.i i ゙  ̄,. ヽ.,i ゙iろ / / ./ i レハ ー-.,___,.ノ ヲ,,彡ハ / ゙ ゙´ rー`-.,_ \ |゙ヽj.,_ _,..-ー ´ | /゙|〈 .ア .,_ `ヽ、 i゙ | /_,... -ー从 . ` =.-、 ゙ ヽ i .. ヾ二/ γ´ i i ゙ -.,_ `゙ -二_,.. -─ ゙゙了 ヽ、 . ` ヾ、 `i iヾ ...`i / ヾ i . . ゙ ..、 `゙ ー .,_ i 〃ヽ、 . ヽゝ,_ ゙ ノ ノ ̄ ̄ ̄`゙ ー-., / ゙ヾト_ ..... .. ノ `ヲ -、 `゙ー ゙´ヽ、 . .ヽ、 `ヾ.,, / Y゙ー- .,____` .... . / ヾ, ,`ー---ー ゙ ̄´/゙ /`゙ー-.,__,.ノ ヽ ヾ_ ノ / i___,......-─--二__ .. / `゙ ====== ゙´ / 〈゙ t-., ゙ラ / / `゙ー .. / λ ` ` ー__....レ r ´ 人───---.,_ / / ト i゙ ノ ヽ--..,_ `゙ ー-、 そうだ! どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ! アリス! 好きだァー! アリィース! 愛してい(略) 1スレ目 15 備考:キングゲイナー。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ハーレムビートは夜明けまで、だぜ?アリス…」 1スレ目 34 ─────────────────────────────────────────────────────────── 昼下がりの博麗神社。陽だまりが暖かい縁側でアリスと魔理沙がいるのは別に不思議なことではない。 二人がお茶をすすっているのもいつものことである。 が、不意に口を開いた魔理沙の一言だけは尋常ではなかった。 「で、とどのつまり、お前はアイツのこと好きなんだろ?」 吹いた。某最年長野球選手も真っ青にお茶が見事な霧となって飛んでいった。 さり気なく虹になって綺麗である。 「ちょ……アンタ、なんで私があんな奴のことを!!」 もう既に顔が真っ赤なのは気のせいではないだろう。 「ん? 違うのか?」 「えっ? ……それは、アイツは人間だし、馬鹿だし、不気味な動きでかするし……」 だんだんとその声はフェードアウトしてか細くなってゆく。 「でも、嫌いとかそういうのじゃなくて…………ただ一緒にいられたらいいな、って」 最後の一言は、魔理沙にも聞き取れるかどうかは怪しいほどだった。 魔理沙はその一言を聞くと、してやったりの笑みを浮かべ、 「お~い○○(任意の名前で)~。アリスはああ言ってるが、お前はどうなんだ?」 立て付けの悪い障子が音も無く開き、その後ろから、たった今話題の渦中にいる男が姿を現した。 彼もまたそのまま発火しそうな勢いで顔を紅潮させている。 「お……俺もアリスのことが……好きだ、ぞ」 その一言だけ絞り出すように告白すると、そのまま倒れてしまった。 1スレ目 63 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「…結局、お前は俺を呼び出して何するつもりなんだ?」 深夜の魔法の森――こんな時間帯に出かけるなんてバカは俺くらいなもんだろう。 だが大事な人から呼び出されて、俺は結局ここに来ていた。 目の前に居る呼び出した少女、アリス=マーガトロイドは俺の問いに答えず ただ、俺をじっと見ていた。 「あなたは私の事を、どう思っているの?」 唐突な質問だった。どう思っているかと聞かれれば、返す言葉が難しい。 「いきなり、唐突な質問だなアリス。何でそんな事を聞くんだ?」 とりあえず彼女から事情を聞かないと始まらない。 「…あなたの周りって、いつも…人がいるでしょ?霊夢とか魔理沙…レミリアとか…」 「あぁ…まぁ、居るけどさ」 俺が外の世界の人間だから、って理由で集まってるに過ぎないんだが。 それに霊夢が俺に近づいて、それから芋蔓方式でどんどんと繋がっているだけだし。 「だから気になったの。あなたが、誰を好きなのか」 目を逸らしながら、訊ねるアリスはどこか様子がおかしく まるで大事なものを取られた子供のような雰囲気をもっていた。 「何でそんな事が気になるか分からないけどな…。俺が好きなのは――」 「…好きなのは?」 「お前だよ」 そうでもないと、こんな所に深夜に来たいとも思わないし、それに 「俺にとっては大事な人だ。もちろん霊夢も魔理沙も…俺の友達は全員好きだぞ?」 「…友達、ね」 「あぁ、お前に対してだけは、友達としての『好き』じゃなくて…異性として『好き』なんだけどな」 「ほん…と?」 嘘なんて吐けない。この騙されやすい純粋な少女に対しては。 「さて、用事は終わりか?終わりなら俺は帰るけどさ」 質問にはちゃんと答えたし、もう俺の出番は終わりだ。 「ま、待って!」 背を向けた途端、大事な少女から声がかかる。 半ば予想していた事だが、振り向くと顔を林檎のように真っ赤にしたアリスが 恥ずかしそうに俺の方を向いていた。 「え…えっと、私も…あ、あなた…が…好きです!」 その様子があまりにも愛しくて…俺は振り向いてその可憐な少女を 抱き寄せた。 「俺もだよ。アリス」 種族とか、姿形とか、そんな物は関係ないはずだ。 ただ愛せるかどうか。 「誰か言ってたな。愛の前には種族の違いなど瑣末なことよ、だったか?」 「私が魔法使いでも愛してくれる?」 「…違うよ。俺は魔法使いであるお前を愛したんだ」 月の光が照らす中で二つの影が一つになった。 それは――一つの愛が叶った証。 やばいな、友人に甘い物を書くって言ったが…自分でこれじゃ甘いか分からない。 そして 45の引用があるのはこっそりと内緒だ。 誰か…ツンデレの極意を教えてください… 私にツンデレは書けません… 1スレ目 333 備考:> 45の引用 45 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/08/03(水) 12 13 36 [ f0WH9NNU ] 愛の前には種族の違いなど瑣末なことよ ─────────────────────────────────────────────────────────── なりふり構わない俺の妄想を聞いてくれ! アリス! 俺のこd(幻想郷へ 1スレ目 359 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ぶえーっくしょいっ!!」 森の小道に、思わず放ったクシャミが豪快にこだました。泡を食った鳥たちが慌てて飛び立つ音がバサバサと続く。 「……もう、手で押さえるくらいの事はしなさいよね」 「いや、悪い。いきなりだったもんで」 隣を歩く金髪の少女が、鼻を啜る俺に呆れて、苦笑いを浮かべる。 彼女はこの魔法の森に住む魔法使い、アリス・マーガトロイド。 俺がこの幻想郷に来てから初めて出逢った人物で、恩人でもある。 右も左も分からないまま、とりあえず森の外れに打ち捨てられた廃屋に居を構えた俺に、 アリスは、この森の地理や周辺の里への道程、あとは幻想郷での生活における心構えなどを教えてくれた。 最初に出逢ったのが彼女でなければ、今頃俺は、永遠亭で素敵な薬の実験台にされたり、 紅魔の湖の氷精に、ストローで尻から空気を吹き込まれたりしていた事だろう。ありがとう神様。 で、さすがに恩の受けっ放しというのはみっともないので、鉱石の採掘や家の周辺の掃除など、 女の子には少々重荷であろう肉体労働などを積極的に手伝う事にした。 半年ほどそんな生活をしていく内に、アリスは、幻想郷で俺の最も親しい友人になっていた。 ちなみに今は、彼女の家の周りの落ち葉掃除を手伝った後、手頃な所まで送ってもらっている道中だ。 「それにしても、随分と冷えるようになってきたな」 「もう秋も終わりだしね。あと一月もしたら雪も降り出すかもね」 「ふむ」 この深い木々に彩られた魔法の森に、真っ白な雪がしんしんと散る風景を、思い描いてみる。 「そっか……きっと綺麗なんだろうな」 「ふふ、まあ、あんまり長く積もったりしない内は、それなりに綺麗でありがたいものなんだけどね」 アリスの顔に苦笑いが浮かぶ。まあ、雪にまつわる難ってのは、外の世界でもよくある話だ。 「それはそうと、貴方、あのあばら家で冬は大丈夫なの?」 「ん?……あー……どうなんだろうなあ」 現在の愛しの我が家は、廃屋になっていたのが不思議なくらいにしっかりとした造りをしてはいるが、 思い返すと、窓の立て付けがぐらついていたり、防寒性という点について考えると、かなり不安になる。 「それに貴方、確かあまり衣服を持ってなかったわよね?そんな薄着しか無いんじゃ、冬は越せないわよ」 「お前は俺のお母さんか……」 色々と世話を焼いてくれるのは本当にありがたいのだが、時々度が過ぎる気がする。 他の子と話しているところを見ていると、そんな風には見えず、むしろドライな印象を受けたものだが。 「それくらい貴方が危なっかしいの。風邪引いた、なんて馬鹿やって、これ以上手をかけないでよね。 大体貴方はいつも……」 これはいかん、このままスーパー説教タイムに突入しそうな流れだ。 まったく、こんな可愛いらしい小娘にガキんちょ扱いされるとは。少しゾクゾクしたのは内緒だ。 それにしても、そんなに俺は生活能力が欠如しているように見えるのか……? 少し悲しくなったが、確かに言われたとおり、被服類の備えに不安があるのも事実だ。 今まで散々面倒を見てくれた人の言葉だし、しっかりと肝に命じておこう。 今度、里に出た時に見繕っておいた方がいいか。お金に関しては、今までアリスに分けてもらった鉱石で十分賄えるだろう。 ……などと、来たる冬に皮算用を立てながら歩いているのが、話を右から左へ流しているように見えたらしく、 アリスは俺の服の裾を引っ張って、不機嫌そうに頬を膨らませた。 「もう、ちゃんと聞いてる?」 「ん? ああ、ちゃんと聞いてるよ。心配して言ってくれてるんだから、無下になんてできないよ」 「う……ち、違うわよ……野垂れ死にでもされたら、後味が悪いってだけで、そんな、心配なんて……」 俺の珍しく真面目な返答に不意を打たれたらしく、アリスがもごもごと声を詰まらせる。少し頬が赤くなっていた。 「あーもう、可愛いなあアリスは!!」 「な……」 しまった!! 思わず声に出してしまったではないか。 アリスの顔がみるみるトマトのごとく真っ赤に染まり、か細い肩がブルブル震えている。 「なななな何言ってるのよっ!!!」 どがんっっっ! 思いっ切り尻を蹴り上げられた。稲妻のような衝撃が、尻から背骨を伝って脳天を抜けた。 「痛てええっっ!!! もっと!……じゃなかった、何しやがる!!」 「あ、貴方が変な事言うからじゃないの、このド級馬鹿っ!!」 ど、ド級馬鹿だと? …………返す言葉も無かった。 「……う、うぅぅ……生まれてごめんなさい……」 「いや、その、泣くほど謝られても困るのだけど……ほ、ほら、これ」 男泣き(偽)にむせぶ俺に、アリスが慌ててハンカチを差し出してくれる。 「……ああ、ありがとう」 複雑で凝ったフリルが目を引く、彼女らしく可愛らしいハンカチを、ありがたく受け取った。 そして大きく息を吸って、腹に力を込めて…… ちー―――――ん!! 「鼻をかむな馬鹿ぁっ!! ああっ、私のお気に入り……」 「ん、ありがとう。洗って返すよ」 「当たり前よ!」 そんなアホなやり取りを交わしつつ、帰りの家路をのろのろと進む。 季節の移ろい以外に、目立った変わり映えの無い景色。 大きな刺激も無いけど、気を病むような事も無い、温くのどかな生活。 それは、幻想郷に来る以前に、俺が求めて止まなかったものだった。 今、確かに俺は幸せなのだろう。 そんならしくない感傷に浸りつつ、アリスのありがたいお小言を聞きながら、 「ん、ここまででいいや。ありがとう」 「そう? それじゃ、風邪ひかないようにね。今日はどうもありがとう」 その日の別れを済ませた。 ――――次の日、アリスは、日頃自分には縁の無い人里を訪れていた。 二、三件めぼしい店を回ると、寄り道も無く里を後にし、家路を急ぐ。 買い物の成果と、色づいた期待に、思わず口元が綻ぶ。いいきっかけだ、と思った。 さて、少し気の長い作業になる。早く戻ろう。 抱えた紙袋の中で、十を超える毛糸の玉が、ころころと転がっていた。 ――――はてさて、それから二週間―――― 「ふいーっ、買った買った」 麗しの我が家に帰るなり、息をついて買ってきた荷物をドサッ、と床に落とす。 この二週間で、厚手の衣服や毛布、カーテン等をしっかりと揃えた。まあ凍死しない程度の量は揃っただろう。 それにしても、少し急ぎ足で準備してよかった。 冬の入り口でこんなに寒いのだから、あと一月もすれば、相当厳しい気候になるのだろう。 今度、できる範囲で家の立て付けも直しておこう。 一息ついて、買って来た服を整理しようと広げていると、入り口から上品なノックの音が聞こえた。 「はーい、はいはい」 まあ、出るまでも無く、来客の想像はつくのだけど。 ちなみに、ウチへの来客の割合は、アリス8、その他2、といった割合だ。 一度、魔理沙に無理矢理連れ出されてキノコ狩りを手伝った事があったが、 あの時、毒見として食わされたキノコの味と、その日のそれ以降の自分の行動が、どうやっても思い出せない。 二度と行くもんか畜生! キノコ怖い。 さて、今はそんなカビ臭く暗い過去よりお客さんだ。 急いでドアを開くと、思ったとおりの顔がそこにあった。 「こんにちは。お久しぶり」 「ああ、アリス。いらっしゃい、入るだろ?」 ドアを大きく引いて、アリスを通すスペースを作った。 「う、うん……」 おずおずとアリスが入り口をくぐってくる。 見ると、いつものグリモワールと別に、何やら結構な大きさの紙袋を大事そうに抱えていた。 ……おかしい。今日の彼女からは、何故か地に足がついていない感じを受ける。 「……どうした? トイレならあっちだぞ」 「違うわよっ!!」 ばがんっっっ! 思いっ切りグリモワの角で殴られた。ブレイジングスターもかくや、という程の星々が、目の前をキラキラと煌めく。 「ぐっ、ぐぉおおおぉぉぉ……!」 「はぁ……まったく、緊張して来たのが馬鹿みたい」 転がり回って悶絶する俺を見下ろしながら、よく分からないため息を吐いて、アリスは一人ですたすたと俺の部屋に入ってしまった。 「な、何なんだよ、一体……」 痛む頭をさすりながら、後を追って部屋のドアをくぐった。 「お邪魔します、と」 「ああ、適当に空いてる所に座ってくれ」 「うん。それにしても、また随分と買い込んだものねえ」 部屋の中央のスペースに腰を落として、周りの状態を見るなり、アリスが呆れた声を上げた。 「ああ、この前言われたとおり、冬の準備がまるで出来てなかったからさ。あれからあちこち回って、色々と揃えたんだ」 さあ俺を称えろ、と言わんばかりにふんぞり返るが、何故かアリスは浮かない顔をしていた。 「ん、どうした? そこに飾ってある、1500年前のバイキング衣装(ttp //www5b.biglobe.ne.jp/~moonover/2goukan/north-s/viking6.JPG)が欲しいのか?」 香霖堂で見つけた逸品だ。 自分で買っておいて何だが、何故あの時の俺は、こんな物を欲しがったのだろうか…… 「死んでもいらないわよ! お願いだから、それを着た状態で私の前に現れないでちょうだいね」 つれない台詞ではあるが、ここで話をこねくり回して「じゃあ今着て」なんて言われても、それはそれで困るので黙っておく事にする。 「そうじゃなくて、その……その、ね」 何だか歯切れが悪い。言いにくい事なのだろうか。 「マフラーは……もう用意しちゃった?」 「はい? いや、まだだけど」 かさばる物から先に揃えていこうと考えていたので、マフラーや手袋などの小物はまだ何も手をつけていない。 それを聞いたアリスの顔が、ほっとしたように綻ぶ。よく分からん。何なんだ一体? 「よかった……あ、あのね、これ…………」 恥じらうように顔を伏せて、持っていた紙袋を俺の胸板に押し付けてくる。 くしゃっ、と潰れる紙袋ごしに伝わる、このしっとり柔らかな感触は、まさか…… 「えっと……開けるよ?」 一言断りを入れて、紙袋の口を開いて中を覗くと…… 「おお、マフラー! おお、マフラー! おお、マフラー!」 いかん、喜びのあまり、三回も言ってしまった。しかも、だ。これは、多分、 「うん……私が、編んだの」 「っ…………」 踊り出したいくらいの喜びを、必死に抑えた。女の子から手作りのプレゼントだなんて、生まれて初めての経験だ。 「……ありがとう、嬉しいよ」 ぎゅっと袋を抱いて、胸に湧く限りの感謝を込めて、礼を言った。 「ええ、どういたしまして。……ねえ、今着けてみてくれる?」 アリスが、照れくさそうな笑顔を浮かべて、催促してくる。 「ああ」 心躍らせながら、いつかの雑談で覚えてくれていたのであろう、俺好みの深い灰色のマフラーを袋から取り出してみて……あれれ? 「なあ、アリス」 「何?」 「長すぎやしないか?これ」 両手で広げてみても、遥かにだぶついている。 「いいのよ、それで。とりあえず、着けてみて」 ううむ、これが幻想郷の標準的なファッションなのだろうか。 ひとまず疑問をさて置いて、たっぷりと首周りを二周させてみる。 ……うん、あったかい。 編み手がしっかり手を尽くしてくれたのがわかる、優しく沁みる暖かさだった。 ……いや、ね、それはありがたいんだけどさ。 「やっぱり、長すぎる……」 かなり緩めに巻いてみたつもりだったが、それでも俺の身の丈以上の長さが余っていた。 「だから、それでいいのよ。……これはね、こうやって使うの」 そう言うとアリスは、だぶついた方を手に取り、自分の首元に巻…… おいおい、ちょっと待った。 「アリス」 俺の声に、アリスの動きが止まる。 「何?」 「あのさ、自分が何しようとしてるか、分かってる?」 アリスは一瞬視線を下に落としたが、すぐに顔を上げ、頬に赤みの差した真剣そのものの表情で、こう言った。 「うん、分かってる。……全部、分かってる。 だから…………嫌なら、言って」 「えっ」 アリスの言葉の意味を理解した瞬間、脳を走る甘い痺れとともに、頭の中ですべての歯車が噛み合った。 ――初めて会って以来、過剰とも言えるくらい世話を焼いてくれたのも。 ――他の子たちと接する時と、俺と接する時で、様子がまるで違っていたのも。 あぁ、そういう事だったのか…… 「……ははっ……」 自分の鈍さに、思わず苦笑が漏れた。 半年も顔を合わせていながら、アリスの気持ちにも、自分の気持ちにも、まるで気がついていなかった。 「馬鹿だな、アリスは……嫌なわけ、無いだろ」 できるだけ優しく言葉を紡いで、アリスの小さな頭をそっと撫でてやる。 「あ……」 彼女は呆けた様子で、俺の顔と、頭を撫でる手に交互に視線を動かした。 「教えて欲しいな。このマフラー、どうやって使うのか」 「…………うん…………これはね……」 頬を熱く染め、蕩けたような表情で、アリスは俺がしたのと同じように、マフラーを自分の首に二回巻いた。 アリスが紡いだ毛糸の架け橋が、二人の体を暖かく繋ぎ合わせる。 何とも言いがたい、不思議なぬくもりが体からあふれてきた。 「こうやって使うの」 まなじりに涙を浮かべて、幸せそうに笑いながら、アリスが俺の胸元に飛び込んできた。 「おっと」 大切な人の体をしっかり受け止め、両手を回して少しきついくらいに抱きしめた。 体から頭のてっぺんまで、マフラーよりも確かで強いぬくもりで満たされる。 ……絶対に、放すもんか。 たった今自覚したばかりの自分の中の熱さを、思いの限り両腕にこめた。 外の世界にいた頃、街中で今の俺たちと同じようなマフラーをしているカップルを見て、ドン引きした事があった。 叶う事なら、今すぐ彼らの所に赴いて、土下座してでも謝りたい。 だって、今、俺は…………こんなにも幸せだ。 どれくらいの間、そうして抱き合っていただろうか。 アリスが、俺の胸元から顔を上げて、呟いた。 「あのね、私、初めて会ったあの日から……ずっと貴方が好きだった。 一度も会った事の無い……それも人間相手にそんな風になるなんて、自分でも信じられなかったんだけど」 「そうだったのか……俺は、どうだろう……さっき、気づいた」 「何それ。ひどい話ね」 別に機嫌を損ねるでもなく、アリスがくすりと笑った。 釣られて俺の顔からも笑みがこぼれる。 もう、冬の心配なんて、必要なかった。 春の陽だまりのようなあたたかな幸せが、すぐ傍にあるのだから…… 1スレ目 740 ─────────────────────────────────────────────────────────── 彼女は言った。 『妖怪と人間が相容れる事はありえない』と。 ある人間は言った。 『やってみなけりゃ、分からない』 『純愛の恋人形』 俺と言う人間が、この広い幻想郷に来てから既に二月が経過していた。 はじめは住む場所や、文化の違いで色々と戸惑っていたものだが、 人間というものは慣れるもので、今ではすっかりと、ここの生活が板についてきてしまった。 無論、俺と言う人間がたった一人で生活できるとは思わないで欲しい。 この幻想郷で初めて会った二人の人間と妖怪が、俺に色々してくれたお陰で 俺は生活するのにもあまり困らなくなっていた。 「よっ、元気にしてるか?」 「ほら来てやったわよ」 噂をすれば影が差す。 俺の住む、適当な木で作ったプレハブの家に二人の人間と妖怪が入ってきた。 どちらも金髪だが、一人は少年のように明るく人懐っこい少女。 もう一人は七色の服を着た、気の強そうな少女だった。 どちらが妖怪か、と聞かれてパッと分かる人も多くない。 それもそうだろう。 どちらも妖怪のような性格をしているのだから。 「おい、何か失礼な事を考えなかったか?」 「や、何でも無いよ」 人間である霧雨魔理沙は、こういうときの勘は鋭い。 そう言う状況の鋭さをもっと別の所に活かすべきだと思う。 そんな俺達の様子を、もう一人の少女――アリス=マーガトロイドは じっと見ていた。 初めて彼女達に会ったのは、弾幕ごっこの最中だった。 右も左も分からない俺は適当に森の中を進むと、 ちょうど、彼女達の放った弾の直線上に居て、物の見事に直撃を食らったのである。 とりあえず、適度に理由や状況を話して、プレハブ程度の俺の家を作り上げた。 ちなみに建築には主にアリスに手伝ってもらった。厳密にはアリスの人形に、だが。 「て言うか、何の用だ?」 「何の用とはご挨拶だな。せっかく私が掃除をしに来てやったのに」 多分、魔理沙の場合は掃除じゃなくて、めぼしい物を漁りに来た。 という方が正しい気がする。 「アリスも?」 「わ、私は…別に、魔理沙の付き添いよ」 「そんな事言って、私がこいつに会いに行くって言ったら、すごい剣幕で『私も行く!』 とか言ったくせに」 「ホントか?」 「そ、そんな訳無いでしょ!」 にやにやして笑う魔理沙に対してアリス顔を真っ赤にして言った。 本当に怒っているのか、図星をつかれているからかどちらかは俺にも分からなかった。 「いや、まぁいいけどさ。とりあえず上がってくれ」 「邪魔するぜー」 「お邪魔するわ」 二人を家に上げて、茶の準備をする。彼女達はお茶にうるさい。 最低限に美味しい物を淹れなければ、口をつけることすらしないだろう。 お茶の淹れ方を教わったのもアリスからだ。 一番初めに、適当に淹れた紅茶を差し出すと 『この紅茶、あまり美味しくないわ』 と、素晴らしく辛辣な感想を貰い、美味しいお茶の淹れ方の基礎の基礎から 叩き込まれた。 スパルタ過ぎて、かなり辛かったのも事実だが。 「はい、どうぞ。お嬢様方」 温度も教わったとおり…のはずだ。 香りも俺の出来る最大限まで、お茶の香りを残すようにした。 「お、いただくぜ」 「…少しはマシになったみたいね」 まず、口をつけた師の感想は、相変わらず辛辣だった。 それでも誉めてくれているという事は分かる。 「ところで、お前ってさ。明後日に用事あるか?」 魔理沙は急に俺の予定を訊ねてきた。 もともと用事なんて無いに等しい。 むしろ、この幻想郷に着いてからは、暇だったり忙しかったりと どっちになるか、いまいちよく分からない。 最近では暇な事が多いくらいだけど。 「…別に何も無いなぁ」 「よし。それならさ、私とちょっと図書館まで行かないか?」 図書館。 紅魔館という屋敷にあるらしい、図書館。 「紅魔館まで、俺にどうやって行けって言うんだ?」 「ま、何とかなるだろ」 こういうアバウトな所は魔理沙らしいというか何と言うか…。 「ま、最終手段としては、キノコ狩りに変えればいいか」 アレは食糧難になった時に、すごくいい。 まず、ご飯に困る事が無いし。キノコご飯、焼きキノコ、お吸い物。 キノコのフルコースが完成する。 …一度キノコ狩りをした時は、某配管工兄弟も、ビックリのキノコの量だった。 「それじゃ、な。アリス、行こうぜ」 「はいはい、ご馳走様。これからは、もうちょっと温度に気をつけることね。 お茶の基本は自分で探求する事。忘れないように」 「あいよ」 手をひらひらさせて、彼女に挨拶を返した。 的確すぎるアドバイスだ。これからも精進しよう。 「なぁ、アリス」 箒で前方を飛ぶ魔理沙に、急に振り向かれ、私は 空中で静止した。 彼女の様子はどことなく、いつもと違っている。 上手く言えないけど、何かを隠しているとか、そう言う感じを受ける。 「何よ?」 「お前ってさ。『あいつ』の事、どう思ってる?」 あいつ――彼女が言う『あいつ』といえば二月ほど前にここに辿り着いた 外来からの人間の事だろう。 最近では着々と活気付いている。 まるで急にお祭りの準備を始めるかのように、だ。 いや、それよりも 「どう思ってるって…?」 「決まってる。あいつのことが好きなのか、嫌いなのか、だ」 いきなり心の中に爆弾を放り込まれた気分だった。 彼の事を考えて、心が早鐘を打ち、頭がボーっとしてくる。 心なしか顔も熱い。 「…はぁ、その顔でもう分かったぜ」 同じように、彼女の顔も赤い。 これは、どうやら魔理沙もそういう事らしい。 「私は、明後日の帰る前に、『あいつ』に告白する。いいな、確かに伝えたぜ」 魔理沙は赤い顔をしながら、少年ような笑みを浮かべて 箒を急加速させた。 「ちょっと!待ちなさいよ!」 「待たないぜ!」 急加速する箒の後ろに辛うじて付いてくことが出来るが、 魔理沙の箒のスピードは本当に早い。 「―――ぁっ!」 後ろから、何とか大声を上げる事で、魔理沙は止まる。 「…ったく、何だ。言えるじゃないか。自分の気持ちを」 「…あ」 自分が何と言ったから反芻する事、数秒。私は自分が言った事に赤面した。 「明後日、勝負だぜ」 そう言って彼女は笑いながら、デコピンをした。 ホンのちょっとだけ痛かった。 あれから二日経った。 別段、彼女と会うことには意識なんてものはない。 これが、もうちょっと色気があるイベントならまだしもキノコ狩りなんてイベント もう、何度も行っているイベントである。 色気よりも食い気、まさに花より団子だ。 「よっ、待ったか?」 箒に乗った魔理沙が到着した。 いつもよりも早い時間だ。 「ううん、今来たところ☆」 「……」 「……」 「……」 「…すまん、自分で言って気持ち悪かった」 と言うか、こういう時に限って、ネタにしかならない自分が怨めしかった。 それはともかく紅魔館の図書館は諦めてキノコ狩りとなった。 この幻想郷に生えているキノコは俺達の場所と同じ様なキノコもあれば、 これは別次元だろ、と言いたくなるようなキノコもある。 具体的に言えば、二次元キノコ、平べったい。 噛んでる感触もないし、あんまり美味くなかった。 どこかの蛇ほど雑食ではないし、さすがに、毒キノコを食って平気でいられるとは思えない。 「お、こいつはスーパーキノコだな」 彼女の足元には大きさが俺の腕以上もある、でかいキノコがあった。 「スーパーキノコ?」 「あぁ、この辺じゃブロックにしか生えない珍しいキノコだぜ」 ブロックにしか生えないキノコはもうキノコとは言わない。 それはむしろアイテムだ。 「…で、それはウマいのか?」 「栄養は満点だし、煮ても焼いても美味しく食える。最高のキノコだぜ?」 それは今日の夕食にちょうどいいかもしれない。 俺は迷わず引き抜いた。 …つぶらな目があるような気がしたが気のせいにした。 すっかりと暮れてきた。 既に夕暮れとなって、景色が紅く染まっていく。 日が早くに沈み、秋どころか冬すら思い浮かばせる。 息は白くなっている。これだけで十分、気温が低く、冬が近いことを嫌でも 思い知らされる。 「さて、帰ろうか魔理沙」 それまで夢中にキノコを狩っていた魔理沙の体が硬直した。 「あ、あぁ」 妙に彼女の顔が赤かった。 はじめは寒いせいか夕焼けのせいか、程度にしか考えてなかったけど、それもどうやら 違うようだ。 もっと別の…そう、どうやら何かを言いよどんでいるようだった。 「…なぁ、ちょっといいか?」 「用事?何かあるの?」 「そんなに時間はとらせないぜ。ただ、イエス、ノーで答えてくれれば良いんだ」 彼女にしては珍しく、回りくどい言い方だった。 どうやら本当に言うべきか迷っているようだ。 「私は…お前の事が好きなんだ。出来れば…返事をもらえないか?」 唐突だった。頭が真っ白になった。 俺は魔理沙を今まで友人程度にしか考えてなかった。 でも彼女は、俺の事を好きだと言った。 夢か…幻か…それともここにいる魔理沙がニセモノか? そんな下らない考えまで浮かんできてしまう。 だが目の前の現実は変わりそうもない。 目の前の魔理沙は俺を好きだと言い、俺はその告白をどうするのか? ――ふと、アリスの顔が浮かんできた。 何故かは分からない。 しかし、どうしてこんな状況になってアリスの顔が浮かぶんだろう? 「悪い…」 「そっか」 魔理沙もある程度予想しているらしく、別段がっかりしている様子もなく、 はぁ、と軽く溜め息を吐いた。 「…アリスの顔が浮かんできたんだ。目の前にお前がいるんだけどな…」 はっきりと、事実を伝える。彼女にはきっと分かっているのだろう。 俺が、多分アリスが好きだと言うことを。 「じゃあ、振られた女から最後の忠告でもさせてもらうぜ」 その妙に明るく振舞いながらおどけた表情から 一転、真剣な表情に変わり、やはり真剣な表情で言った。 「妖怪と人間が相容れる事はありえない」 そんな事はわかっている。 だが―― 「やってみなけりゃ、分からない」 いつも魔理沙が、俺に対して言っていた事だ。 失敗を恐れて、何もしないよりも、例え1パーセントでも可能性があるのならば そっちに賭けた方が、まだ勇気がある。 「…だろ?」 「あぁ、行って来い」 バシン、と活気の良い音が俺の背中から響き、 魔理沙は箒で飛び立った。 「ははっ、予想はしてたんだけどな…ちょっとは堪えたぜ」 彼女が何事か呟いたのは、聞こえる事はなかった。 真夜中になり、月光だけが照らしている。 白い息が濃く見える。 俺は走っていた。自分の家だ。 ちょっとくらい俺にも気配と言うか、"気"を感じる力は身に着いているらしく 彼女の魔力を感じ取っていた。 それが指し示す方向は…俺の家だ。 「アリス…?」 ドアを開けて、彼女の姿を探す。 明かりなんてあるわけが無い。暗がりで目が慣れるのを待つ。 薄暗い中で、ほとんど手探りで、彼女の姿を探した。 この家の中に居るのは分かる。俺の感じた気もこの中なのだから。 「…居るのか?」 暗がりの中でようやく目が慣れ始めた頃、数少なく作った家具の、机の上に 一つの人形があるのに気付いた。 どうやら、これは俺を模しているらしく、俺の特徴が良く表れていた。 『部屋で待ってる』 俺の人形が、手紙を持っていた。 辛うじてそれだけ読み取ると、部屋の前に着いた。 不思議と心臓が高鳴っていた。 彼女の人形に手伝ってもらった、たった一つの部屋。 言うなれば、彼女が作った贈り物だ。 「よ」 「…うん」 部屋の中に入ると、俺のベッド…とも言えない寝床の上、質素な寝具の 毛布に包まって、彼女は居た。 「…魔理沙は?」 「いない、帰ったよ。…アリスは、帰らなくていいのか?」 「…魔理沙に、何か言われた?」 どうやら、事の始終は知っているらしい。 事前に言ったか何かだろうか? 「好きだって、言われた」 「…そう」 暗がりの中、彼女の声もどことなく低い。 彼女に好きだって言われたのも事実だ。 でも―― 「断ったけどね」 「…え?」 これには彼女の方が驚いたようだ。 目を丸くして、俺の方を信じられない物を見るかのように見ている。 「俺が好きなのは、お前だからな」 言ってやった。 彼女は相変わらず暗い口調で言う。 「妖怪と人間は相容れる事はありえない」 「やってみなけりゃ、分からない」 この問答も、合言葉みたいなものだ。 彼女への想いは、いつの間にか大きくなっていたようだ。 「私は…あなたが好きじゃないかもしれないのよ?」 「だったらさ、どうしてあんなに丁寧な人形を作るんだ?」 先ほどの俺を模した人形を思い出す。 あれだけ作るのには、手間をかけなければならない事は、素人の俺でもわかる。 間違いない。アレは時間がかかって作られた物だ。 「…ほんの気まぐれじゃないの?」 「…気まぐれなら、お前はどうして泣いているんだ?」 この闇の中でも、彼女の目から涙が流れているのがわかる。 どうして彼女が泣くんだろう? 「…わた…私…あなたが……好きだった、の…」 「…あぁ」 「でも、でも…あなたを…ま、魔理沙に…と、取られると思った…の…」 涙声になる彼女の声は、あまりにも儚かった。 俺はもう覚悟を決めている。 妖怪と一緒になるという覚悟だ。 俺は彼女が泣き止むまで、しばらく彼女の近くに居た。 どのくらいの時間が流れたであろう。 彼女はようやく泣き止んだ。 「ねぇ」 「ん、何だ?」 「…こっち、来て」 毛布に包まりながら、顔を紅くして、彼女は俺をベッドに座らせた。 ふわっと花のような香りが広がった。 いつの間にか俺は毛布に包まれていた。 彼女の肌の温度を感じる。そのことに疑問を抱いた。 「…おい、服はどうしたアリス?」 「……」 何も答えないアリス。顔はトマトのように紅くはっきり見える。 「……」 「…寝るか」 ちょうどいい具合に眠気が訪れた。 このままだとちょうど添い寝の形になる。 「……うん、あ、こっち見ないでよ」 最後に釘を刺すとアリスは目を閉じた。 ちょっと残念だったが、彼女の肌を感じながら、俺は眠った。 翌日、霧雨魔理沙はいつもの通りに彼の家を訪れていた。 とりあえず、彼の部屋に起こしに行くと、普通は居る筈の無い人物が 彼のベッドで寝ていた。 居る筈の無い人物は、下着姿で毛布を取っていたから 風邪を引くこともなかったものの、彼は面積の少ない毛布で辛うじて眠って いた。 どうやら、昨晩は何も無かったようだ。 「…起こすのも悪いか」 ベッドで寝ている二人は、幸せそうな寝顔で、夢の世界に居るようだった。 後書き―― ==チラシの裏== ごめん、なんか展開が同じっぽい ==ここまでチラシの裏== はい、と言う訳でリクエストを承りました 603氏。 この530(仮名)若い頃からリクエストの都合上、時間がかかった事があっても SSそのものを放棄したことはない!このままガンガン書くッ! 最後に言いましょう。 書くって心の中で思ったならッ!その時、スデに行動は終わっているんだッ! 兄貴に言われました。 この台詞を胸に、伝えきれない心の中の愛を、みんなに伝えようと思っています。 ありがとう。 1スレ目 777 ─────────────────────────────────────────────────────────── コンコンと、軽くドアをノックする音 それを聞いた瞬間、俺は嬉しくなり心が舞い上がる あの日──彼女に想いを告げた日から十日は経っただろうか 「…ありがとう…嬉しい」 顔を紅潮させ、もじもじとしながら俺の返事に答えてくれた時の彼女の様子を、忘れることなど出来はしない ドアを開けると、会いたかった彼女─アリス・マーガトロイドはそこにいた。大きな紙包みを重そうに抱えている 「こんにちは」微笑みがなんとも可愛らしい 「おはようアリス。って雪かよ」 「さっきから降ってたわよ。どうせ今の今まで寝てたんでしょ」 暖かそうなコートを着てはいるが、その息は限りなく白い 「ご明察。寒いせいか豪快に寝れたぜ」 「…普段通りね」 「普段通りだ」 暖炉に火を入れ、お茶の準備をする。こんな日は紅茶が一番だ 紅茶と煎餅を用意し、リビングに戻る 「ん? どうしたんだ。もう暖かいだろ?」 椅子に座って待ってはいるが、コートを着たままのアリス 「う、うん…」アリスは恥ずかしそうに答える 寒いなら構わないが、人の家で上着着用は失礼というものだ 「まさか裸なんじゃないだろうな」 「ば、莫迦っ…そんなわけないでしょ」茶化しただけで顔が真っ赤になる。なんとも楽しい アリスは顔を赤らめながらコートに手をかける 「〆%&!!☆●бνqあwせdrftgyふじこ」思わず声にならない声を上げる ──そこにいたのはアリスでは無い(アリスだけど)1人のメイドさん 思わず見つめてしまう。 「な、何よ…変な声を出して…」俯きながら口篭もるアリス しばらく沈黙が続く 「…どうしたんだ? 急に」 「古道具屋さんに行った時ね…外界から流れてきたという本があって…何気なく読んだの」 ──それって何てエロ本? 「男の人は、メイドの服装に弱いんだ、って。あなたも外界から来たんだから、そうなのかな…と」 「こんな服売ってないし…紅魔館のメイド達ぐらいしか着てるのいないし…作ってたの。 やっぱり変だったかしら…他の服が良かったのかな」 もしかすると、アリスの持ってきた紙包みはあんな服やこんな服では無かろうか 何の本を読んだか知らないが、セーラー服とか平気で入ってそうだ。でも可愛いだろうな 「いや、似合ってるよ。可愛い」お世辞でも何でも無く、本心からそう言った 「…嘘でも嬉しいわ」アリスはくすりと笑う 「だが、一つだけ訂正させてもらう」 「え?」 「俺が好きなのは、メイド服じゃなく…アリスだってことだ」 楽しい一日になった。 結局アリスはメイド服のままで食事を作ってくれたり、掃除をしてくれたりと 最初の恥らいはどこへやら。本物のメイド顔負けの行動だった 「そろそろ寝るかな」 「…待って」 俺が隣の部屋に行こうとすると、アリスは俺の手を引っ張った 「ここはあなたの家なんだから、あなたがこの部屋に寝ればいいでしょ」 「隣はベッド無いし狭いし不便だろ」 「……莫迦」 アリスは俺の顔をじっと見つめてくる その大きな瞳に、吸い寄せられそうな気がした アリスの横に座ると、アリスは誘うように目を閉じる 細い身体を抱き寄せ、優しく唇を重ねる ──もう抗えない 俺は、人形遣いに操られる意志の無い人形でしかないのか 目が覚めた時、すぐ横にはアリスがいた 「おはよう」顔を赤らめながら、やさしく語りかけてくる 「今日も寒いな」 「そうね…でも」 「でも?」 アリスは何も言わずに、体を寄せてきた。 肌が直接触れ合う暖かさ。唇の暖かさ。心の暖かさ。 幻想郷にやってきての初めての冬 彼女といる限り、寒さなど感じるはずも無い 1スレ目 831 ─────────────────────────────────────────────────────────── カランカラン―― アリスと二人で香霖堂の軒先をくぐると、いつもと変わらない、暇そうに読書を嗜む香霖の姿があった。 「こんにちは、霖之助さん」 「よっ。相変わらず繁盛してるねえ」 「ああ、いらっしゃい、二人とも。相変わらず仲が良さそうで何よりだ」 嫌味の無い軽口を叩き合うと、香霖は読みかけの本に栞を挟んで、アリスの方に顔を上げた。 「アリス。頼まれていたお香なら、あちらの棚の方に置いてある。 他にも何種か入っているから、見てくるといい」 「どうもありがとう。そうさせて貰うわね」 香霖が指した棚の方に歩き出したアリスの後を、上海人形と蓬莱人形がふわふわとついて行く。 当面何の用事も無い俺は、ぶらぶらと辺りの商品を物色してみる事にした。 外の世界から流れ着いた拾い物を取り扱っていると言うだけあって、陳列されている品々にはまるで統一感が無く、 また、比較的最近まであちら側に居た俺にとって、見覚えのある物も少なくなかった。 「そう言えば、この間買ってくれた物はどうだった?」 アリスの姿が棚の奥に消えたところで、香霖がこちらの方に向きを直して訊いてきた。 「どっちの事?」 「両方だ。参考までに、感想を聞かせて欲しい」 最近この店で行った、二度の買い物を思い返す。 「そうだな。……まず、三日前の香水は、すごく喜んでくれた」 外の世界に居た頃はまず手に取る事の無かった、洒落た小瓶に詰められたラベンダーの香水。 あちらにおいてはありふれた量産品ではあったが、この幻想郷ではあれだけ精緻な作りの香水は見受けられないだろう。 プレゼントした時のアリスの喜びようは、しばらく忘れられそうに無い。 「泣くほど喜んでくれるとは、思わなかったな……」 「喜ばしい話じゃないか。それだけ君から贈られた、という事が嬉しかったんだろう」 「言ってくれるね」 もちろん悪い気はしなかった。 贈った品物はいつか磨耗して無くなってしまうが、それにまつわる思い出は、当事者である俺たちが見失わない限り、無くなる事は決して無い。 こうして砂粒のような幸せを少しずつ積み上げながら、絆というのは強くなっていくものなのだろう。 「それはそうと、僕としては、秋のアレの方が気になっていたのだが……」 香霖の催促に、苦い思い出が甦る。 「そうだな。……あの秋のバイキング衣装は、すごく怒られた」 外の世界に居た頃はまず手に取る事の無かった、海の漢たちの香りにあふれた白夜の戦士の衣装。 あちらにおいては教科書でしか見られない希少品ではあったが、この幻想郷でもあれだけ豪放な作りの衣装は見受けられないだろう。 アレを着て、夜中に枕元に立った時のアリスの悲鳴は、しばらく忘れられそうに無い。 「泣くほど嫌がられるとは、思わなかったな……」 「痛ましい話じゃないか。それだけ君がアレを着た、という事が受け入れ難かったんだろう」 「言ってくれるね」 もちろん気分を害した。 着た衣装はアリスに燃やされて無くなってしまったが、それにまつわる悪夢は、当事者である俺たちが払拭しない限り、無くなる事は決して無い。 こうして泥水のような不幸を少しずつ啜りながら、絆というのは脆くなっていくものなのだろう。 カランカラン―― 香霖とのメランコリーなアホ会話のちょうど切れ目に、来客を伝える鐘の音が割って入った。 見慣れた紅白が、ここが我が家と言わんばかりの気楽さで軒先をくぐって来る。 「ふう、今日は先客万来だな。全員代金を払ってくれる優良な客なら万々歳なんだが」 香霖が苦笑を漏らす。ちなみに俺とアリスは、いつも代金はしっかり払っている。 「こんにちは。――あら、珍しい顔ね。アリスも一緒?」 「ああ、こんにちは、霊夢。アリスは奥の方で現在物色中」 聞かれたので答えたが、別に霊夢はアリスに用がある訳でもなく、「ふーん」と一言返すと、目当ての品の物色にかかった。 これは彼女の気質なので、いちいち気にするようなものでもない。やれやれといった表情の香霖と、苦笑を交わした。 「ん、何これ? えっと……『ぽっきー』?」 霊夢の物珍しそうな声にそちらを向いてみると、彼女の手に、見覚えのある小さな紙の箱が握られていた。 「ああ、それは外の世界のチョコレート菓子だ。しかしまあ、そんな物まで流れてくるものなのか……」 「この前、段ボールの箱に詰められて転がっていたんだ。よければ少し摘まむかい?」 「おいおい」 幻想郷に流れてくるものの節操の無さと、躊躇無く売り物を献上する香霖と合わせて二重に驚いた。 しかしまあ、せっかくタダでくれると言うものを拒む理由も無い。外の駄菓子というのも久しぶりだ。 買い物を終えたアリスも交えて、何となくお茶の時間となった。 「それにしても、どれもこれも同じような形で面白みが無いわね。外の世界の食べ物ってのは、みんなこうなの?」 みんなでポリポリとポッキーを摘まみながら駄弁っていると、ふとアリスがそんな事を言い出した。 「いや、人の手がかかった料理とかなら、幻想郷と大した違いは無いよ。 ただ、この手の嗜好品は機械で量産されるから、同じ形にしかならないんだ」 そう説明したが、『機械で量産する』という絵図がピンと来ないらしく、皆一様に首をかしげていた。 まあ、機械による大量生産ってのは、この幻想郷から最も遠い景観だろうし無理も無いか。 「でも、何でわざわざこんな棒切れにしちゃうのかしらね。もっと大きな塊にすれば手っ取り早いでしょうに」 霊夢の言う事もまあ分からなくもないが、これだけの量のチョコとクッキーを塊一つに、というのも風情に欠けると思う。 何気なく隣を見ると、アリスがポッキーの先っぽを唇に引っ掛けて、ブラブラと遊ばせていた。 こらこらはしたない、と諌めようとして……頭上で、俺にしか見えない電球が閃く。 これはハッキリ言って、チャンス!! ――俺には、恋人が出来たら是非やってみたいと、憧れていた夢があった。 「いやいや霊夢。この菓子がこんな形をしているのには、ちゃんと訳があるんだ」 チッチッ、と人差し指を振る俺に、一同揃って訝しげな視線を送ってきた。 「どう見てもただの菓子にしか見えないのだが……そんな大層な由来があるのかい?」 香霖が興味津々な様子だ。彼は、外の話題にはいつも食いつきが良い。 「ああ。これはただのお茶請けにして良いような菓子じゃない。由緒ある、正しい食べ方があるんだ」 「ほう、そんなものがあるのか……」 「よし、せっかくだから特別授業だ。外の世界の叡智の果てが一つ、とくと御覧に入れようか。 ……なあアリス、その咥えたポッキー、真っすぐこっちに向けてくれないか」 「ふぁい?ほう?」 何も知らないアリスが、無防備に唇を突き出す。……満願成就はすぐそこに! 彼女の肩を掴んで、ぐいっと抱き寄せ、その唇から伸びたクッキーの部分に齧りつく。 「!?」 俺の意図を察したらしいアリスの体が一瞬強張った隙に、カリカリとビーバー並の神速でポッキーを齧り取り、 ――――ぶちゅうううううぅぅぅ。 辿り着いた唇に、思いっ切り吸いついた。 「~~~~~っっ!!」 アリスが俺の背中をドンドンと叩き、人形たちが頭をポカポカ叩くが、お構いなしに唇を吸い、舌を差し込んで口内を丹念にねぶり上げる。 「~~っ、~~~っ、……っ……」 次第にアリスの表情がとろんと脱力してきた。 ……いかん、我ながらやり過ぎた。軽く唇を合わせるだけで終わるつもりだったのだけど。 「おおおお~~~~~……」 霊夢が歓声を上げ、香霖の眼鏡が怪しい光を放つ。 ――パシャパシャ! いつの間にか窓の外に張り付いていた風神少女が、もの凄い勢いでカメラのシャッターを切っていた。 「ぷはっ……」 「はぁっ……」 息が続かなくなったところで、やっと唇を離した。 なお二人の唇をつなぐ糸を指で掬い取り、すっかり放心してしまった様子のアリスの口元を、ハンカチで拭ってやる。 「……と、こんなところだ」 「うわあぁ……す、凄いのね、外の世界のチョコの食べ方って……」 霊夢が目を爛々と輝かせ、香霖がトイレに駆け込んだ。 「ああ、凄いだろう。――――ちなみに、全部嘘だ」 達成感のあまりにうっかり口を滑らせた瞬間、 ずぼっ!ずぼぼっ! 上海人形と蓬莱人形が俺の鼻の穴にポッキーを3本ずつ突き込み、 べきべきべきべきべきべきっっ。 幽鬼の如き表情を浮かべたアリスが、その上から鼻を捻じり上げた。 「ふがががが痛い痛い痛ぁい!!! 破片が、破片が!!」 粉々になったクッキーが、鼻の粘膜に刺さりまくる。何これすんげえ痛い!!! 「……人前であんな恥ずかしい真似やらかしておいて……挙句、嘘ですって?」 アリスが、俺の鼻を掴んだまま、ゆらりとおぼつかない足取りで立ち上がった。めっちゃ怖い。 般若の由来が、怒った女性の顔だという事を、唐突に思い出した。 ――パシャパシャ! 「撮るな!!」 ガッシャアアアアアアアンッ!!! 「ひゃあっ」 ブン投げられた湯呑みがミサイルのような勢いで窓を枠ごと粉砕し、文が泡を食って逃げていくのが見えた。 「こ、怖えぇぇ……お~い、霊夢、助けて~~!」 離れて見ていた霊夢に助けを求める。 叫んだ拍子に、鼻からクッキーの粉が炸裂弾のごとく噴き出した。 「ぶっ!……酷い絵面ね……あー、アリス? 気持ちは分からないでもないけど、その辺にしときなさい。 このままじゃ、十分後にはこの店自体がガラクタになっちゃうわよ」 「ぐ……仕方ないわね……」 た、助かった……ありがとう霊夢!! 今度、素敵な賽銭箱に金を入れておこう、と思った。 思っただけで、実行するかはまた別の問題である。 ちなみに、香霖は結局戻って来なかった。 ………… 帰りの道中、拗ねてしまったアリスに、延々と頭を下げ続ける羽目になった。 「なあ、アリス~、機嫌直してくれよ……」 「……知らない。人前であんな事してくるような破廉恥漢を許してあげるような義理は無いわよ」 取り付く島も無い。そっぽを向いたアリスの頭上で、上海人形が「あっかんべー」をしてきた。 「あのさ、全部が全部嘘だった訳じゃ無いんだよ。 ……恥ずかしいから言いたくなかったんだけどさ。俺、恋人ができたらやってみたいって、ずっと憧れてたんだよ」 恥ずかしながら、本当の話だ。思わぬところで条件が揃ったので、つい調子に乗りすぎてしまった。 自分の頭の軽さに、少々の自己嫌悪を覚える。 「…………そう。仕方の無い人ね」 アリスが足を止めて、大きく息を吐いた。 そして、ごそごそと蓬莱人形がぶら下げた買い物かごに手を突っ込み、 「許してあげる。その代わり……やり直し」 そう言って、取り出したポッキーを一本掲げて見せた。 「あんな無理矢理な不意打ちじゃなくて、ちゃんとした方法でやり直し。それで許してあげるわ」 「……いいの?」 「……うん」 アリスは少し恥ずかしそうに頷くと、咥えたポッキーをこちらに掲げ、そっと瞳を閉じた。 ……まったく、ありがたい恋人を持ったものだ。 大好きな彼女の柔らかな髪を手で軽く梳き、腰にもう片方の手を回して抱き寄せる。 そして、差し出されたクッキー生地をそっと唇で挟む。 ゆっくりと、ゆっくりと、二人の唇が近づき…… ――――ちゅっ。 触れ合うだけの、軽いキス。 二人同時に目を開けて、どちらからとも無く、くすりと笑いが漏れた。 「……どうかな」 「ふふ、結構ドキドキするかも。たまにはこういうのもいいわね」 そう言って、アリスが俺の胸元に頭をぽすっ、と乗せた。何とも可愛らしい照れ隠しだ。 大切な彼女のあたたかな体をしっかりと抱きしめ、頭を柔らかく撫でつける。 ――パシャパシャ! 「だから、撮るな!!」 「ひっっ」 人形たちから放たれた鮮やかなレーザーが、いつからか上空を漂っていた出歯亀天狗をこんがりウェルダンに焼き上げた。 後日、文々。新聞が空前の発行部数を記録し、 紅魔館の鼻血メイドが大人買いをし、 ヴワルの引き篭もり魔女が珍しく外出し、 満月の夜には息を荒げた半人半獣が訪れ、 しばらく香霖堂はかつて無い賑わいを見せたと言う…… 1スレ目 835 ─────────────────────────────────────────────────────────── 初めて彼女に逢ったのは彼女の家の近く。外界から来たばかりで森で迷い、疲れきって動けない時だった。 彼女曰く、「捨てて置いても良かったけど、上海と蓬莱がどうしてもと言うから助けたの。 もう半月位誰とも会話してなかったからちょうど良かったから」らしい。 それ以降、人形を使う魔法使いアリス。彼女の人形を作る助手兼魔法実験の手伝い(たまに的)買い出し係、 上海と蓬莱の遊び相手と移動手段等をしている。 因みに、最初の頃は魔理沙と霊夢に「どうやって作った人形だ?」とか 「本当は脅されてるんでしょ?」とか言われた。 そして今日、自分はアリスに自製の服を一着プレゼントをした。 コンコン… 自分の部屋にノックが響く。 「どうぞ」 自分は今まで無い位の緊張で返事を返すと、開いたドアから上海と蓬莱が飛び込んで来た。 「やあ二人とも、アリスはあの服は喜んでくれたかな?」 二人に話かけると二人はまた部屋を出て行ってしまう。 (気に入ってくれなかったのか?) そう不安が過った瞬間、アリスの声が聞こえた。 「ちょ、ちょっと、押さないで蓬莱。上海は引っ張らないで。」 そして少しの沈黙の後、プレゼントした純白のドレス身を包んだアリスが姿を見せる。 「…どう言うつもり?」 「着ての通り」 「どう言う意味?」 「そのウェディングドレスをアリスにプレゼントした意味?それはそのまま」 「…これ、手製よね…」 「…そう、気に入らなかった?」 「…き、気に入るわけないじゃない!デザインはともかく、他は話にならない!裁断も縫製もヘタクソ! もう一度、一から立体裁断を勉強しなおしたら!?才能の欠片も感じられない! なんで人形の服は結構上手く作れるのに人間サイズはダメなのよ!まったく、生地は凄く良いのにもったいない!」 あまりの怒りっぷりとダメ出しに思わずうなだれる、ハッキリ言って死にたい位だ。 「……」 「…ま、まぁ腕はともかく貴方の気持ちは解ったわ…その気持ち、ありがたく受け取るわ…これからも宜しくね…」 「…へ?」 彼女の突然の言葉を理解出来なくて思わず声が出る。すると彼女は俯いていても解る位、真っ赤な顔で応えた。 「このプロポーズを受けるって事よっ!」 そう言ってアリスは自分に飛び込んで来る。そして自分はアリスをしっかり受け止める。 「ありがとう。アリス」 「こちらこそ。それじゃあ式までには貴方と引き合わせてくれたあの二人にもドレスを作らないとね」 そう言うアリスの視線の先には二人の人形が嬉しそうにしている。 「そうだね、けど今すぐとはいかないよ」 「なんでよ?」 三人は自分の顔を不思議そうに見る。 「それは…今からアリスにキスをするから」 「ちょっ、ちょっと待って!上海と蓬莱が…んっ…」 そう言って自分は慌てるアリスに長い長いキスをした。 こう…ツンデレってのは俺には書けんな…orz 2スレ目 96 ─────────────────────────────────────────────────────────── アリス=マーガトロイドはキッチンで準備に忙殺されながらも、底知れぬ幸せを感じていた 菓子の焼ける甘い香り。コトコトと煮立つスープ。 「見てなさい、ぎゃふん(死語)と言わせてあげるから」 軽快に動く包丁は、何よりの充実感か 「…どう思ってくれるかしら」後々のことを考えると思わず顔が緩む しばしの間妄想にふけているところを、上海に頬をぺちぺちと叩かれ我に帰る 「もう、何よ! いいところだったのに!」 上海の差す方を見たその時…何かが焦げる素敵な匂い 「あぁぁぁ失敗しちゃった…」 「シャンハイ…」 アリス=マーガトロイドはキッチンで更なる忙殺に追われながらも、底知れぬ幸せを感じていた * 「ここも結構暑いんだな…七月だし当然か」 とある日の夕刻、カレンダーを眺めながら何気につぶやく 今日の欄には、大きく赤インクで○が記されている 「今日って何の日なんだろうな」 アリスの家に招かれたのは嬉しい限りだが、半月も前にわざわざ今日を指定してきたのは腑に落ちない 何か特別な日なのは間違いなさそうだ 「そろそろ行くか。日が沈む前には着くようにしないとな」 ゆっくり来てくれとは言われたものの、弾幕力を持たない俺に日没後の外出は自殺行為に等しい ドアをノックすると、上海人形がお出迎えに出る 「シャンハーイ」 「やあ上海、今日も可愛いね」 精巧な作りの人形はどこか不気味さを醸し出すものだが、この上海に関しては可愛らしさしか感じない 人形師としてのアリスの技術の高さを窺い知ることができる 「…ハーイ」 上海はちょっと照れたような動作で入れ、と俺に合図する。可愛いなぁもう 「あら、いらっしゃい。…待ちわびたわ」 廊下を小走りに登場は主のアリス。可愛い顔を紅潮させている、ああ可愛いなぁもう!! 俺は小さな人形のことなど忘れてアリスの顔に魅入ってしまう。俺の彼女は超アリスゥゥゥゥゥゥゥ! 廊下にまで漂ういい匂いを嗅ぎつけた途端、俺の腹は正直に何か食わせろと歌い叫ぶ ハラヘッタ なにかくれ やさしい声よりイモが欲しい 「…腹に変な動物飼ってるんじゃないわよ」 「ご馳走が待ってると言ったのはアリスだぞ。そのために昨日から何も食ってないんだ」 「もう莫迦なんだから…まぁいいわ。ちょっと早いけどお食事タイムね、さぁ行きましょ」 「おお!? そう来なくっちゃな」 後に残されたのは、主人にも忘れ去られた小さな人形だけである 「シャンハーイ…」 ─少女食事中... ぬおおオオオオーッ、サンタ・マリーアッ! 豊潤であってなめらか。まったりしていてコクがあってそれでいて しつこくなく…夜雀が舌の上でシャッキリポンと踊るわッ 「…」 食べることも忘れて呆けるアリス(上海含む)を尻目に、食べっぷりは土●しげるの如く解説は雁●哲の如く 俺は口を動かしつづける やがてアリスの分まで食い尽くし、皿を置く 「ふー。ご馳走様」 「…どういたしまして」ちょっとため息交じりに返答 「美味しいよアリス。こんな美味いのは冗談抜きで初めてだ」 「本当? 良かった…朝から準備した甲斐あったかな」 * 騒がしい(俺一人が)食事も終わり、二人でソファーに隣り合って座る 「なぁ、今日って特別な日かなにかか?」 先ほどから気になっていたことを、ついに口にした 「うん…それなんだけど」 アリスはソファの隅に置いてあった包みを、俺のほうに差し出す 「これ…受け取ってくれるかしら。…今には不釣合いだけど」 包みを開け手を入れると、柔らかく暖かい感触──セーター・マフラー・帽子・靴下等の毛糸グッズ一式 「…メリー・クリスマス」 え…どういうことなんだ。真夏なのに…。俺の頭の中は?で一杯だ 「…あなたと初めて会った日が、クリスマスってこと覚えてる?」 思いがけない問いに、記憶を巡らすも、どうにも覚えてない 「ん…あの時は訳分からず必死だったからなぁ…まだ迷い込んで数日ぐらいだったし」 「今日で丁度半年なの。だから、去年は渡せなかったものを、って」 それは、半年前の忘れ物 「アリス…」 思いもかけず、涙が零れた 「ずっと一緒に…いてくれないか」 幻想郷という名の、不思議の国の人形姫は小さく、はっきりと頷く アリス=マーガトロイドは心地のいいまどろみの中で、底知れぬ幸せを感じていた 2スレ目 331 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ゔーっ……きちー」 昨日からずっとこんな調子だ。風邪はあまりひかない方なんだがなぁ…… 原因は大体分かってる。多分、クリスマスの宴会だろう。途中から記憶無いし。 記憶が無い間の事を文に聞いて見たところ、顔真っ赤にされた挙句ガン逃げされた事から 脱ぎ系の何かをやったんだろうと思う。酒は飲んでも飲まれるな。 こんな状態じゃ永琳とこにも行けんし、動けるようになるまでは何とか乗り切るしか無いな。 元の世界なら携帯でSOSとか出せたんだがな… …頭がボーッとしてるとホントどうでもいい事ばっかり考えるなぁ とりあえず水でも飲んでおくか、と布団から這って出るが、立ち上がれずに床に倒れこんだ。 あー… やべー… 意識が―― 死ぬならお前の胸のなかで死にたかったぜ、 アリ ス―――― * * * 目覚めると、医者特有の薬品のような臭いがした。 「目が覚めた?」 「あー…あれ? なんで?」 枕元には永琳がいた。はい、と体温計を渡される。 「貴方の恋人さんが半泣きで運んできたのよ。愛されてるわねぇ」 「そっか、アリスが…」 「貴方の家に行ったら派手に倒れてたらしいじゃないの。まぁ、宴会であれだけやればねぇ…」 脱いだのか、やっぱり俺脱いだのか。 永琳なら教えてくれるかも、と宴会の夜のことを聞こうとしたところで、アリスが部屋に入ってきた。 「おー、アリス悪いな世話かけたみたいdおわっ!」 …無言で駆け寄ってきて抱きつかれた。どうやら俺が思ってる以上に心配をかけたみたいだ。 俺の服をぎゅっと握り締めて抱きつく彼女がたまらなく愛おしかった。 俺はアリスを優しく抱き返し…たかったが、隣で永琳が=ャ=ャ=ャ=ャしてるので、頭を撫でてやるだけに留めた。 が、やっぱりアリスが可愛かったので思いっきり抱きしめてやった。 笑いたきゃ笑えよ、ちくしょうめ。 ================================================== ちょっと妄想はみ出してみた*ノノ) リアルで風邪ひいてるので、いつも以上に文章変かも知れない 笑いたきゃ笑えよ、ちくしょうめ……ッ or―z ================================================== 334 ─────────────────────────────────────────────────────────── 病的なほどに白い廊下を歩き、目当ての部屋の前で止まる。 ドアをノックし、開けると。 「あら、久しぶり」 ベッドの上にいる少女の声。 「やあ、本当に久しぶりだね、アリス」 金髪の少女、アリスの声に答え、近くの椅子を引きずってくる。 「それじゃあ、どこから話そうかしら」 席に座ったのを合図に、彼女は話し始める。 このアリスという少女に目をつけたのは大体一週間くらい前か。 彼女は森の中で発見され、すぐに身柄が保護された。 だが、彼女を知る人間はいない。そして…… 「……でね。魔理沙ってば『アリスがやったことに』なんて言うのよ。ひどいと思わない?」 「ふうん、かなりひどいなそれは」 今日もまた彼女の言葉を聞く。たとえそれが現実のものじゃなくても。 彼女の話は、なんともまあ信じがたいのもだった。 『幻想郷』という閉鎖空間にもともと住んでいて、そこでは空を飛ぶ巫女やら魔法使いやらが暮らしていること。 その幻想郷の中の大きな森の中で暮らしていて、近くに住んでいる人間の魔法使いとは仲が悪いこと。 そして、彼女自身は人間ではなく、魔女という種族だということ。 まさしく空想、おとぎ話のような世界だ。 だからというか、彼女の現在いる場所は仕方がないようなものだ。 白い壁、床、天井。壁には前の住人のだろうか、所々に赤茶けたシミが残っている。 ……そう、いわゆる「精神病院」。 彼女自身はそれを知らないらしく、嬉々として自分の空想を語っている。 「……ねえ。聞いてる?」 「あ、すまんすまん。ついボーっとして……」 「もう、霊夢みたいねあなたって」 霊夢……ああ、話の中の巫女か。思考の隅でそんなことを思い、すぐにアリスに意識を戻す。 「本当にすまんが、さっきまでの話を聞いてなかったんで、もう一回聞かせてくれるか?」 「ふふ、ぜんぜん人の話を聞いてないところは魔理沙に似てるわね。じゃあ、もう一回話すわ」 そして、彼女の長い話がまた始まる。 アリスは他の患者とは少々違っている。 あまり騒ぎもしない、暴れたりもしない。 ……いや、これは自分の先入観かもしれない。実際おとなしい患者だっている。 だがそれは結局薬で沈静されているか『カギ』……キーワードや特定の人物、物体を見たり聞いたりしないからだろう。 それにしても彼女は静か過ぎる。そこが自分を惹きつけた原因かもしれない。 「どうですか?アリスの容態は」 「ああ、どうってことないさ。今日も空想をしゃべっていたよ」 親しんだ看護士との会話。たいてい時間があまるとこうやって話している。 「で、実際どうなんだろうか?彼女の言ってることは」 「筋は通っていますし、矛盾もない。とはいえ現実には魔法とかはありませんしね」 外に出れれば作家としてやれるんじゃないですか、と苦笑を漏らした。 「そういえば、彼女の身体検査はしたのか?」 「ええ……それがですね、血液検査をしようとしても断られますし、無理矢理しようとすれば暴れます」 「え、暴れた?」 あのアリスが、ねえ。 「はい。『血は魔女にとって個人情報と同じ』とか何とか言って取らせてくれないんです」 ふむ、個人情報か。ふと思考にふける。 そういえばどこかで『魔女は契約の際に血を使うことが多い』とかあったような。 帰って調べる必要がありそうだ。 「個人情報、か……」 少しの間はこの言葉が頭の中を占めるだろう。 あのあと、家に帰ってからネット検索で調べるとかなりの量が引っかかった。 「とはいえ、これじゃなあ……」 大半が小説などの物語っぽいページだったが。 「確証にはならない、か」 デスクチェアに寄りかかる。……ふと、彼女の話が思い浮かんだ。 「あれは確か……」 その時は少なくとも冗談で検索したつもりだった。 (検索:スペルカード 「おいおい……」 だから、検索にかかったのは驚いた。それならば、と思い出せる限りの言葉を検索する。 (検索:上海人形 (検索:博麗霊夢 (検索:霧雨魔理沙 「…………」 言葉も出ない。それが自分の今の状況だろう。 彼女のおとぎ話が本当にあった。だがそれはすべてゲームの話。 ……それは、偶然かもしれない。もしくは、このゲームを現実と思っているのか。 確か、彼女の名前は…… (検索:アリス ……何やってるんだ馬鹿馬鹿しい。そう都合よく…… (検索:アリス マーガトロイド …………出た。出やがった。 その検索結果はほとんど彼女の話と重なっていた。 ……いや、だからといって実際にそうであるわけが。 そう考えていた矢先に携帯電話が鳴る。発信元は……アリスのいる病院。 病院へと向かう道の途中、電話での会話を思い出していた。 それは見知った看護士からで、内容は一言。 『病院にとんでもないやつが入ってきた』。 状況は、と聞くと見ればわかるとのこと。そういうわけで車で飛ばしたわけだが…… 「……なんだこれ」 着いてみれば、白い壁に大穴。そしてその中から出てこようとしているのは…… 「まったく、心配したぜ。特に上海達はな」 「とかいいながら何よこの大惨事は!?」 アリスと見知らぬ相手。白黒のモノトーンの衣装で、いかにも『私は魔女』的な格好をしていた。 そういえば、彼女の話の中でそういう格好をしている相手がいた。 「アリス?それと……霧雨、魔理沙さんかい?」 「んあ?……おいアリス、あれって誰だ?」 間違いない。この特徴的な口調。あの子が魔理沙なんだろう。 「ああ、彼はよく私の話を聞いてくれる人よ。あなたのことも話したから覚えてたのね」 アリスの言葉に、頭を抱える魔理沙。 「あのなぁ。もしかしてこっちにいる間向こうの事をしゃべってたのか!?」 「だって他にすることないじゃない。それにこっちに来たときに全部しゃべらされたし」 「……せめて嘘とかつけよ」 なんともまあ自然な会話なのだろう。 なんとなく魔理沙の言いたいこともわかる。 「紫に聞いたんだが、おまえの入ってたところは本来フランとかが入るような場所なんだと。 こっち側の人間からしてみれば幻想郷なんてないに等しい存在なんだから」 フラン……?まあ、言葉からしてその子も精神異常者なんだろう。 「なんですって……?」 「とにかく。さっさと帰るぜ」 アリスの手を引き、魔理沙が歩いていく。 「あ、ちょっと……待ってくれ」 「あ?」 声をかけると魔理沙が振り向いてくれた。 ……って、どうする?何でもないとも言えないし、ただ声をかけただけなんだが…… 「悪いが、俺も連れていってくれないか?」 待った。何を口走ったんだ俺は。 「何でだ?」 「さあ、よくわからない。でも、彼女の話を聞いて、さらに実際にその現場を見たら行きたくなってしまうだろ? それに、ここまで来てここに残ってたらそれこそ俺もここに入っちまう」 ……何とか辻褄は合わせた、か? 「あなたがマスタースパークなんて撃つから……」 魔理沙の隣でアリスが呆れていた。 聞いたことがある。魔理沙という少女の技の中でとんでもなく高威力の魔法があると。 まさかこの目で――正確にはその跡だが――見ることができるとは。 「あー、それでだな。そういえばこんなのをやったからにはマッポさんの世話になりそうだな、と」 「マッポ?」 「警察の怖い人達だ。悪いことをした原因の人を捕まえるのが仕事」 「私は悪いことなんかやってないぜ。ただアリスを迎えに来ただけだ」 『十分悪いことやってる』 アリスと声がハモる。……本当にここに入れられるのは魔理沙のほうかもしれない。 「とにかく逃げるぞ。捕まったら終わりだ」 そう言って車のほうへ走ろうとすると。 「わかったぜ。こうなったのも縁とか何とかということで、一緒に来い。どうせ向こうまでは襲ってこないだろうし」 ……警察を何だと思ってるんだろうか。いや、説明不足なのはわかるが。 まあ、そう言ってくれるならありがたいと彼女らについて行く。 「それで、あんた……あー、なんて名前だ?」 「ああ、言ってなかったな。俺は__だ。」 ……どうせ名前を言っても消されてしまうが。 「で、__。何でアリスの話をずっと聞いてたんだ?」 「ん?何でって……」 何故と言われても……特に理由はないな。 「んー、強いて言うなら単に彼女が気に入ったから、かな」 俺の答えを聞いてアリスが固まる。 「ほう、アリスに惚れたと」 「いや、そっちじゃなくて」 それは行きすぎだろと魔理沙に言うと今度は肩を落とした。 「単純に彼女の話が面白かっただけさ。それに……」 「それに?」 「まさかゲームの世界の人物がこっちに来るだなんて、なあ」 と、二人を見る。 フィクションの世界ではよくあることだが、まさか本当に起こるとは…… 「はは。まあ、よくある事だぜ?紫なんかたまにこっち来ては人をさらうから」 紫……聞いたことあるな。 「えっと、ゆかりって人は確か……」 「幻想郷のスキマ妖怪。胡散臭いし足が臭い」 「誰の足が臭いのかしら?」 別の声が聞こえ、そちらを見れば、 「どわっ!?」 生首!? 「失礼ね、誰がT○MAKよ」 「いや、誰もそんなこと言ってないぜ」 生首から体が生え、一人の少女になった。 「ご苦労様。本当は藍に行かせたかったんだけど手が開いてなくてね」 と、少女がこちらのほうに向き一言。 「で、こちらの人は?」 「ああ、__だ。こっちの世界の人間だぜ。__、こいつがさっき言ってた八雲紫だ」 魔理沙の紹介で、この子が紫だとわかったが…… 「だけど、確かアリスから聞いた話だと若い女性だって……」 俺の言葉を聞いて、魔理沙は吹き出し、アリスは『まあ、そうよね』と肩をすくめる。 「おいおい、アリスから聞かなかったのか?紫は境界を操る妖怪だって。 今の姿も自分の年齢の境界をいじくってて、実際はとs」 魔理沙がひとつの単語を言い終える前に、頭だけ消えてしまった。 「今も元も若いままですわ」 何気に迫力のある台詞を放つ。……やっぱり、向こうにも禁句はあるんだな。 「紫、彼もこちら側に送ってくれないかしら?」 首から上がない状態で暴れる不気味な魔理沙を無視して話を進めるアリス。 「彼はここにいる間私の話を聞いてくれたんだけど、魔理沙が騒ぎ起こしたせいでここにいられなくなったみたいで……」 ……別に「自分はやってない」と言い切れば何とかなるけど。 「やっぱり魔理沙に頼んだのは失敗だったわね」 そう言うと、首なし魔理沙が少し持ちあがる。……さっきより暴れてるが。 「じゃあ、三名様ご案内ね」 紫が手に持っている扇です、と空間をなぞるとそこから裂け目が生まれた。 「幻想郷はすべてを受け入れる……」 そして、俺に微笑んだ。 「それはそれは、残酷なことですわ」 ====== ====== 彼はこの後、幻想郷のいろんな人妖にあってそのたびに驚きます。 それはまたどこかで。(訳:書くのマンドクセから書かない * チルノの裏 * なんというか、もうちょっとうまく書きたかったな…… ネタを消化し切れてない感じ。 * ここまで * 466 ─────────────────────────────────────────────────────────── はぐれ人形使い純情派 乙女文学編 「かんぱーい」 「シャンハーイ」 「……」 今日は俺が此処、幻想郷に迷い込んでめでたく(?)一周年の記念日だ。 わざわざ俺を拾ってくれた目の前の少女、アリスには感謝してもしきれない。 電気が使えないとか、トイレがアレだとか、色々不便な事もあるが、なんだかんだいって俺は今の生活に満足している。 向こうではどうあっても体験できない出来事。毎日が新鮮だ。ただ妖怪に食われそうになるのは勘弁。 そんな一年を送ってきた俺に、現在気になる事があるとすれば、最近そのアリスの元気が無い、という事だろうか。 ときおり寂しげな、それでいてどこかキツイ、という微妙な視線を感じることがある。そう、まるで観察されているような…… 「ねえ……」 「ん。どうした? 味が薄かったか?」 「違うわよ……」 そんな中、ふとアリスが手を止め、いつになく真剣な表情でこちらを向く。 と同時に、空気が心なしか重くなっていく。どうやら味付けの事ではないらしい。 とりあえず、最近の元気の無さに関係してるのは間違いないだろう。 「……どうして、どうして私なんかと一緒にいるの? 生活するなら博麗神社だってあるし、貴方には帰るべき場所があるでしょう?」 「…………」 搾り出すような声。ヒク、と俺の頬が引きつったのが自覚できる。 話が重くなりそう、と予想はしてたが、よりによっていきなりそれかよ。しかもこんな日に。 いや。むしろこんな日、だからか。それで言いにくい事を酒の力を借りて。ってか? ともあれ…… 「お前さ。なんでせっかくの飯と酒が不味くなるような話題を、わざわざピンポイントで振るかねぇ。なあ、上海?」 「シャンハーイ……」 「…………」 悲しそうに答える上海と、俯いたまま何も答えないアリス。 折角のいいムードがぶち壊しだっつーの。 いい感じに酔ってきたって時に。 ……因みに、俺は帰りたい、とはあまり思っていない。両親や友人には申し訳ないが。 来てすぐの頃は、そういう事も考えてはいたものの、一年も経ってすっかり幻想郷に染まったらしい。 まあ、その“帰るつもりが無い”というのに、少なからず目の前の金髪の少女が関係しているのは、俺にとって否定できない事実だろう。 「はあっ……。酔いも醒めたわ……ほれ」 溜息をつきながら、足元に置いてあった紙袋を突き出す。 飯の後に渡すつもりだったが、なんかそんな空気じゃなくなったし。 「? なに、これ」 「いいから開けてみ?」 がさがさ、と袋を開ける音が室内に響く。 中身に興味があるのか、クルクルとアリスの周りを飛ぶ上海。喜んでくれるといいんだが。勿論アリスが。 「……ひょっとして、これ、私?」 「ひょっとしなくてもお前だよ」 「シャンハーイ♪」 そう、俺が渡した物はお手製のアリス人形。 彼女の目を盗みながら、数ヶ月もの時間を掛けて作り上げた苦心作。 確かに、彼女の作ったそれに比べるとどうしても見劣りするものの、愛だけは同様……いや、それ以上に篭っているはず! 「どうだ? 自分では結構上手くできて……てオイ!」 ――ポロポロポロポロ。 零れ落ちる涙、涙、涙、涙。 アリスは彼女を模した人形を見つめたまま、溢れる雫を拭おうともしない。 「ど、どうした!? まさか泣くほどショックだったのか?」 なんてこった。人形使い相手に人形を作るのは間違いだったのか…… それとも男からのプレゼントが自分の人形――しかも手作り――とか怖い、とか思われたのか!? もしそうなら、蓬莱の隣で首を吊りかねない。いや、作るのは結構恥ずかしかったけど。 「ちっ、違うわよ! その……嬉しかったの。私、こっちに来てから、家族以外にプレゼントなんてもらった事なかったから」 「……そっか。そりゃよかった」 真っ赤な目と顔で必死に否定しながら、暖かい笑みを浮かべるアリス。 その笑顔を見れただけでも、苦労して作った甲斐があるというものだ。 「じゃあ、はい、私からも……」 そんな感慨にふけっていたら、今度は彼女がなにか寄こしてきた。 とりあえず開封してみよう。 で、中から出てきたのは…… 「……俺、か?」 「……うん」 アリス本人から人形を習ったから判る、戦慄するほど細部まで手の込んだ人形。作り手の想いが篭ってるのがよく判る。 最近の彼女からの視線も、つまりはそういう事なのだろう。 俺の自惚れじゃなければ、この人形の力の入りようは…… 「えっと、アリス。その、この人形はそういう風に受け取っていいのか?」 「……(コクン)」 耳まで真っ赤にしながら頷くアリス。 なんていうか、凄く、凄く嬉しい。 自分の顔も凄い事になっているだろう事が容易に判る。 表情の無い人形達が、俺達を見て嬉しそうに笑ってるような気がした。 「……ねえ、さっきの私の質問だけど」 食事が終わって一段落した所に、アリスが不安げな表情で聞いてきた。 確かに、まだ彼女の問いに答えは出してない。 互いの気持ちも確認したし、あえて言うまでもないと思ったんだが。 「俺はどこにも行くつもりなんてない。あんまり騒がしいのは好きじゃないし。 まあアリスが出て行けっていうなら別だけどな。 そうでも言われない限り、好きな相手を置いて一人帰ったりはできない……ってうをい!?」 ――ぎゅっ。 気づいた時には、既に背中に腕が回されていた。 そして胸に押し付けられる柔らかい感触といい香り。それは間違いなくアリス本人なわけで。 「ア、アリス!?」 「お願い……もう少しだけ……このままで……」 「……泣いてる、のか?」 「…………」 無言。こういう場合の沈黙は肯定と取っていいのだろうか。 ……聞く所によると、彼女は俺が来るまでの結構な時間、この森でたった独りきりで生活していたらしい。 それがどんなものなのか、現代で生きてきた俺には想像も付かないけど、今のアリスを見るにあまり気持ちのいいものじゃないのだろう。 ……うん。決めた。俺はまだ全然頼りないけど、今俺の胸を濡らしている、この孤独で可愛い少女の拠り所になれるくらいには、強くなろう。 そしていつかは彼女の隣にいられる存在になろう。 そんな思いを込めて、愛しい彼女を強く抱きしめる。 図らずも、先の人形が婚約指輪みたいな形になったが、それはそれでいいと思う。 「っ!?」 「上海、ちょっと向こう向いててくれ」 「シャンハーイ♪」 「~~~!?(声にならない声)」 俺が何をするのか察してくれたのか、すぐに上海は反対側を向いてくれた。 アリスはといえば、俺の腕の中でそりゃあもう見てられないくらいに、その整った顔を赤くしている。 そんな可愛い仕草に俺は、慌てはするものの、腕を振りほどく気配の無い彼女に…… ……それ以来、アリスの家の玄関には、一対の人形が寄り添うように飾ってある。 あとがき アリスが可愛くて仕方ありません。精神攻撃でしょうか。 490
https://w.atwiki.jp/ccrn_mhsh/pages/50.html
“無垢で可憐な忘却の妹” *基本情報 名前:アリス 愛称:アリィ 刻鸞での真名:皇光和之姫尊(すめらぎのありわのひめのみこと) 職業:皇珠黯の娘、皇王朝三代目女王 年齢:見た目8~9歳ぐらい 性別:女 身長体重:135cm/30kg 誕生日:2月14日 趣味:お外で遊ぶこと 特技:かけっこ 好き:お姉様、家族、かわいいもの、ロリータファッション、うさぎ、ぬいぐるみ 嫌い:かわいくないもの、苦い食べ物、怖い人 *外見 黒い長髪。前髪は内向きにくせがあり、サイドに小さい外はねのクセっ毛。 こちらから見て左が金色、右が碧眼のオッドアイで若干猫目。生まれつきであるが、特に視力に問題はない。 こちらから見て左の方に白いバラと紫色のリボンの髪飾りをしている。 服は自前のゴスロリ、フリルがいっぱい。 右手首には十字架のブレスレットを付けている。 リボンとフリルのついた白いハイソックスに黒いローファー。 たまに黒が基調の白いレースの入った日傘を持っていることがある。 皇珠黯の第二子。次女。 明るく活発で好奇心旺盛。大人しく聡明な姉のロベルタとは正反対の妹。 勉強をするよりも外で遊びたい育ち盛り。 一人称はアリィ、両親をそれぞれ呼び捨てにしており、言葉使いも少々生意気。終始うるさい印象。 よく悟ったりもする、現実的で大人な一面も。 姉のロベルタが大好き、生粋のシスコン。お姉様といつも呼んでいる。 あらゆる面で尊敬しており、いつも姉の後ろをくっついて歩いたり、真似をしたり、一緒の布団で寝たり、キスしたりする。 ゴスロリや可愛いものが大好きで、いつも好んでゴスロリを着ている。お部屋もピンク一面にぬいぐるみの山。片付いていない。 行動に少々乱暴なところがあり、赤ちゃんの時に猫の尻尾を掴んで振り回したり叩いたり、現在でも虫を一振りで殺すなど、女の子とは思えない父親の血を継いだ娘である。 勉強もできお淑やかな姉に比べ引け目を感じることがある。 また、貴顕の刻使いと呼ばれているが、その一切は不明である。 *大人になると ※あくまでパロディ 大人になるとお淑やかで高貴なお嬢様に。 一人称も私(もしくはアリス)、ですます口調で大人っぽくお嬢様っぽく。両親もお父様お母様呼び。 相変わらずのゴスロリ好き。ウサギも好き。 立ち振る舞いも丁寧になり、まさに王族にふさわしいお姫様。 ちなみに髪の長さは変わらず、胸は巨乳に。 一体子供から大人になるまでに何があったのか。 「アリィだよ!アリスの略で、アリィなんだ!」 「お勉強やだー!!アリィお外行くー!!行くのー!!!」 「お姉様、一緒にお本を読みましょう。あのね、アリィお姉様に読んでほしいの」
https://w.atwiki.jp/kokomase/pages/30.html
【ア行】 アイ・サザンクロス アキラ・ブルーベイ アクシア アシュレイ・クランベリー アリーゼ アリス アリス・ウォルナット アロエ 井狩(イカリ)もくず 伊藤(イトウ) まとこ オセロ 【カ行】 川縁(カワベリ)こだま クルス 【サ行】 逆十字 苺(サカジュウジ イチゴ) サンモシャイン スカラ・スクオラ 鈴木(スズキ)・ウラディミール 【タ行】 伊達(ダテ)つむじ 九十九 美冬(ツクモ ミフユ) トリィ 【ハ行】 フール フェーン フォルマ ベギラマ ホディ・マハータヤ 【マ行】 マヒル・サザンクロス マリン・ラズベリー モア 【ラ行】 ラディ・ヘルメン リン レア・ラズベリー
https://w.atwiki.jp/disneytmtm/pages/79.html
アリス 初期スコア 70スキル発動ツム数 約15ツムスコアのあがり幅 5入手方法 プレミアムBOX 画面中央に大きなアリスが出現するよ! スコア 10コ分 スコア 15コ分 画面中央に巨大アリスを出現させる
https://w.atwiki.jp/d-soromon/pages/203.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:アリス 【レベル】:180 【アライメント】:■■/■┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:140 【耐】:160 【敏】:160 【魔】:180 【運】:100 【宝】:200┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ , =----ミ { / ̄ > Y⌒ヽ___ / .`ー=====彡' ̄ 'ミ、ヽ--、ヽ // , \} .} / / .// / ./ , .∨ / /. / / ./ / i / / ./ _/_./ /i! i! i i! {i /i__./i!/「ミヽ i| i | i .从i i! Y⌒Ⅵ ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; 乂___从‐= .//乂 | { iゝ i} ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; イ//i | ∨ ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; //iノ | \_ /i | \ ' .| |\ ` ' .イ i | i /Yi イ i | / / .\ T手 | / i/i i i \  ̄ ̄八 |i i ミ=、 | / , -'"i i i i i i i i i \ /乂\}i i i i i i }ミ、ヽ / /i i i i ヽ.i i i i i i i i i i i\{/Ⅵ\冫i i i i 乂i Ⅵ\┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○破滅の死徒 (種別:一般 タイミング:常時) このキャラクターは常に【筋】【耐】【敏】【魔】に「+100」の補正を加える。 さらに、このキャラクターがメインに参戦する場合、枠を取らずに参戦することが出来る。 また、このキャラクターのスキルや宝具は相手のスキル、宝具によって「コピー」、「簒奪」、「無効化」、「破壊」されない。 その場にいるだけで災厄と破壊を撒き散らす『破滅を呼ぶ死徒』。 ○固有結界「アリス・イン・ナイトメア」:EX (種別:特殊 タイミング:セットアップ 消費魔力:なし) 敵陣に存在するレベル80以下のキャラクターを即死させる。 また、レベル80を上回るキャラクターの全ステータスを「-50」する。 「私はなに?私は誰?もう何にもわからない。 お父さんもお母さんもお爺ちゃんも優しい人達もお茶目なカエルさんも大好きな彼もみんな消えてしまった。 私はただ壊すだけの化け物。その方が考え続けることよりもずっと楽だから――――― だから、お願い。誰か私を■■■―――――」 ○ラスボス補正:EX (種別:特殊 タイミング:常時) このキャラクターの貯蔵魔力を常時「∞」とする。 さらに、【必ず最低勝率「50%」が保障される。】 ブラフマーが聖杯戦争のラスボスであるアリスに与えたラスボス補正。 (某創造神)「ほら、せっかくのラスボスなんだから強い方がいいじゃない?」┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○起源覚醒(破壊) ランク:EX 種別:破壊宝具 タイミング:戦闘開始前 消費魔力:なし 戦闘開始前に使用を宣言。 自陣営の勝率に「戦闘に参加している自身のサーヴァントの数×10000%」の補正を加える。 この効果は戦場全域に適応される。 また、戦闘時、自陣に存在する【アリスと契約しているサーヴァント】の全ステータスを「+500」する。 破壊の起源は強力な力なのだが、彼女は無差別に力を振るうために 対象を指定して己の起源を行使することができない。 「ねえ、あなたはどれだけ壊せば動かなくなるの? 私はただ全てを壊すだけよ。もう私にはそれしかないから―――――」┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ + ブラフマーの強化前 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:アリス 【レベル】:80 【アライメント】:中立/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:40 【耐】:60 【敏】:60 【魔】:80 【運】:0 【宝】:-┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ , =----ミ { / ̄ > Y⌒ヽ___ / .`ー=====彡' ̄ 'ミ、ヽ--、ヽ // , \} .} / / .// / ./ , .∨ / /. / / ./ / i / / ./ _/_./ /i! i! i i! {i /i__./i!/「ミヽ i| i | i .从i i! Y⌒Ⅵ ̄ィzzzx--' 乂___从‐= .//乂 | { iゝ i} `Yir'斧ヽ .xzzミイ//i | ∨ 双ツ イr'斧ア//iノ | \_ `=′/i | \ ' .| |\ ` ' .イ i | i /Yi イ i | / / .\ T手 | / i/i i i \  ̄ ̄八 |i i ミ=、 | / , -'"i i i i i i i i i \ /乂\}i i i i i i }ミ、ヽ / /i i i i ヽ.i i i i i i i i i i i\{/Ⅵ\冫i i i i 乂i Ⅵ\┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○死徒 (種別:一般 タイミング:常時) このキャラクターは常に【筋】【耐】【敏】【魔】に「+20」の補正を加える。 また、このキャラクターのスキルは相手のスキル、宝具によって「コピー」、「簒奪」、「無効化」、「破壊」されない。 ○起源覚醒(破壊):E (種別:特殊 タイミング:常時) 自陣営の勝率に「200%」の補正を加える。 破壊の起源は強力な力なのだが、彼女は無差別に力を振るうために対象を指定して己の起源を行使することができない。 ○固有結界「アリス・イン・ナイトメア」:EX (種別:特殊 タイミング:セットアップ 消費魔力:なし) 敵陣に存在するレベル80以下のキャラクターの全ステータスを「0」にする。 また、レベル80を上回るキャラクターの全ステータスを「-10」する。 ただし、この効果は神性を持つキャラクターには無効化される。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
https://w.atwiki.jp/fateonsen/pages/91.html
キャラシート【としあきの聖杯戦争TRPG】 【クラス】アルターエゴ 【真名】アリス 【容姿】リボンを付けた金髪の少女。 【その他】混沌・狂 地属性 女性 王 神性 竜種 魔性 獣性 【英雄点】40点(ステ10点・スキル30点):令呪3画消費 【HP】10/10 【筋力】D:2 【耐久】D:2 【敏捷】D:2 【魔力】D:2 【幸運】D:2 【スキル1】精神汚染(狂化) EX 10点:作成時、令呪一画消費する。物理攻撃と魔術攻撃と物理防御と魔術防御時、補正値5を得る。 【スキル2】気配遮断 D 10点:先手判定時、補正値5を得る。交戦フェイズ中に全ての判定ごとに一回まで振り直しを行える。 【スキル3】小さな金の鍵(陣地作成) B+ 10点:移動フェイズに陣地を作成する。陣地内では魔術攻撃と全ての防御時、補正値5を得る。 また、遠距離攻撃フェイズで受けるダメージを無効にする。 【宝具】『不思議の国のアリス』(アリス・イン・ワンダーランド) 1/1 【ランク・種別】固有結界 EX 【効果】自身の陣地内にいる場合のみ、交戦フェイズ開始時に使用する。 この交戦フェイズの間、自身の最大HPと現在HPを15増やし、以下の二つの効果を得る。 ・陣地破壊効果が適応されたとき、それを一度だけ無効化する。 ・自身のHPが0になったとき、一度だけHPを(耐久)D6回復して復活する。 【詳細】 世界的知名度を誇る物語の主人公、またはそのモデルとなった少女。夢想世界の小さな旅人。 本来の作品及び現実におけるアリスは普通の少女であり、英霊として召喚されるような存在ではない。 この存在(アリス)は『不思議の国』『鏡の国』という二つの旅路――それが妄想か真実かは不明――の記憶を持つ。 それらは心象風景として「アリス」を定義付け、軸となることで異端の幻霊として確立されている。 泥 【元ネタ】『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』 【CLASS】アルターエゴ 【マスター】??? 【真名】アリス 【性別】女性 【身長・体重】135cm・29kg 【属性】混沌・狂 【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷D 魔力D 幸運D 宝具EX 【クラス別スキル】 単独行動:A+ マスターからの魔力供給が無くてもしばらくは自立できる能力。 宝具の使用などで膨大な魔力を必要とする場合でない限り、単独で戦闘できる。 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を絶つ。 隠密行動に適しているが、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断は解ける。 道具作成:EX 魔力を帯びた器具を作成できる。 宝具に由来するスキルであり、自らの記憶、或いは「世界」にあるモノを取り出すため正確性に難がある。 【固有スキル】 精神汚染:EX 精神が錯乱しているため、他の精神干渉系魔術を完全にシャットアウトする。 自身の内に在る「世界」というフィルターを通して外界と接触する彼女は、基本的に会話が成立しない。 小さな金の鍵:B 狂気世界の旅路において、文字通り鍵となるアイテム。 固有結界の方向性を混沌の属性へと定め、その門を開くために用いられる。 ???:- 狂気世界の旅路において、鍵となるアイテム。 固有結界の方向性を秩序の属性へと定め、その門を開くために用いられる。 「小さな金の鍵」を取得しているため、現在は失われている。 【宝具】 『不思議の国のアリス(アリス・イン・ワンダーランド)』 ランク:EX 種別:固有結界 レンジ:不明 最大捕捉:不明 少女アリスの心象世界のうちの一つ、混沌世界の記憶を現実へと顕現・侵蝕させる。 結界内ではあらゆる理論が無意味となり、既存の常識は一切通用しなくなる。 ただ混沌の支配する空間内では、その場から動くたびに幸運判定を要求され、失敗すれば広い結界内で迷ってしまう。 スキル「小さな金の鍵」を持っている際のみ、この固有結界を宝具として召喚される。 【Weapon】 『殺人殺しの剣(ヴォーパルソード)』 ランク:B アルターエゴの身の丈ほどもある、巨大な黒い大剣。 竜の首を切り落とした逸話から、竜属性の対象に対して特攻ダメージを与える。 また、自他問わず人を殺した経験のある対象に対してもダメージは大きくなる(つまり、英霊であればほぼ全員が当てはまる)。 【解説】 物語 英霊 人間関係(物語) 人間関係(英霊) FT 亜種聖杯戦争で自身を召喚したマスター。 精神汚染を持っている彼女と何故か意思疎通ができる。
https://w.atwiki.jp/leisurely/pages/283.html
【名前】 アリス 【読み方】 ありす 【分類】 人物 / 魔物(魔獣、オオカミ、インフェルノウルフ) 【呼ばれ方】 名前のまま 【備考】 特になし ページの登録タグ: アリス インフェルノウルフ オオカミ クロイチ 人物 大樹の村 女性 母親 魔物 魔獣 【詳細】 クロイチのパートナーとして大樹の村にやって来たメス。 クロイチにベタ惚れ。クロイチ自慢のパートナー。 村の古参の一頭、クロの群れの引き締め役。 つまり色々なところから怖がられている。 18年目春の分担は、子供たちの護衛。アリスの近くには子供たちがいる。 なろう版の647話の欄外には以下のように説明されている アリス インフェルノウルフの古参の一頭。ルーよりも早く村長のもとに来ている。 ルーよりも古参である。
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/16951.html
1991年12月?OVA発売。 監督 青木悠三 ディレクター 棚橋一徳 原作 モンキー・パンチ 脚本 吉田十徳 絵コンテ 垂永士 キャラクターデザイン・作画監督 柳野龍男 アニメーター 柳野美代子 アシスタントディレクター 金子勝典 美術 水野尾純一 編集 井上編集室 音響監督 山田悦司 音響効果 音塾 録音制作 水野事務所 アニメーション制作 ■関連タイトル VHS モンキーパンチの世界 アリス